第四章 RE:BIRTH
PLATINUM STORY
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る。
腕が届かない。
原因は、鉄パイプ。
こいつが、それ以上前に進ませてくれない。
「ぁ・・・そん・・・ぁ・・・」
「どうしたんですか!?何かあったんですか!?舜?舜!!!」
アリスの呼びかけも耳に届かない。
否、届いてはいるが、頭に入らない。
死の予感が、脳裏によぎる。
昔、手に入れたこの感覚。
理解してしまった、死。
蒔風には、鉄パイプが死神の腕にしか見えなかった。
それが、彼を捉えて離さない。
(死にたくない・・・死にたくない・・・・死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくないよ!!)
心が必死に叫んでる。
そのためには、彼女の腕を掴まなければならない。
だが、そのためには死を越えるような激痛に耐えて前に進まなければならないのだ。
「ぅぅぅうううウウウウうッッ!!」
うつむき、ボロボロと涙をこぼし、歯がガチガチと震える。
死ぬのは、怖い
こんなにも怖いことだったのか。
脚が一歩も動かない。
前に出せない。
瞳を開ける力もない。
ゆっくりと目の前が闇に包まれていく。
そして―――――――
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蒔風が目を開けると・・・・・・
否、本当に目を開けたのか?
そもそも、最初から閉じていたのかもわからない。
光景が飛び込んでくる。
そこは白い空間だった。
光の中、と言った方が正しいだろうか。
蒔風の姿勢はさっきから一ミリたりとも変わっていない。
寝起きのようなぼやけた頭なのに、目の前の光景だけははっきりと見える。
光景と入っても、見渡すばかりの光の中だ。
だがその中において、一つの気配を感じ取った。
『・・・・・・』
それは、蒔風の視線より上にあった。
まるで、丘の上にいる人間を見上げているような感覚。
そこにそいつは浮いている。
その姿はおかしなのものだった。
光の中だというのに、光のシルエットで浮かんでいるような人型。
まるで真っ白の画用紙に、白色で人型を描いたような。
透明人間なのに、そのシルエットだけは薄ぼんやりと見えるのだ。
『よぉ』
それが話しかけてきた。
『この世界は好きかい?』
「嫌いだ」
いきなり
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