第四章 RE:BIRTH
Dead Story
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飛んできた二人を、アリスが受け止めて地面に下ろす。
「舜は!?」
「あ、あの野郎・・・・」
「俺たちだけブン投げて、まだあん中だぞ!!」
「な・・・・」
「もう一人は・・・・死んだか?」
機関の男が、さも面白そうに言い放つ。
それに激昂し、二人が駆けだす。
「いくらビビってっからって、あいつが簡単に死ぬかよ!!」
「適当なこと・・・言ってんじゃない!!」
迫る二人に向かって、男がクイと指を向ける。
地下空洞で戦ったのと同じような男たちが駆けだし、佳景山と初原がそれを迎撃する。
「埋まってる奴と、そいつら殺しとけ」
「「させるか!!」」
それらの軍勢を止め、打ち破らんと二人が戦っている。
その反対側で、アリスが瓦礫の中に向かって叫び声を上げていた。
「舜!!舜ーーー!!!!」
ガラガラと炎を上げながら崩れていくビルを前にして、アリスが炎を腕で払っていく。
まだ生きていると、信じて。
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「ぐ・・・ぅ・・・・・」
まず、顔を照りつける熱。
それで蒔風は目を覚ました。
目の前がぼやける。
よく見えない。
身体は何かに寄り掛かっているようだ。
だが
四肢に力が入らない。
全身が麻痺して動かない。
それでも、ここにいたら死んでしまう。
それだけは絶対に嫌だった。
「ここから・・・出ないと・・・・・・」
必死になって上体を動かす。
前に出ようと、動く。
だが、ほんの少しも進まない。
ジワリと
全身に悪寒が走る。
近くで炎が燃えているのに、身体がこんなにも寒い。
だというのに、腹が燃えるように熱い。
そこの痛覚だけが、正常に機能し始めたのだ。
蒔風の首が下を向く。
そこにあったのは、一本の鉄パイプ。
「あ・・・あぁ・・・・・・・」
それが蒔風の腹を貫いて、その場から逃がそうとしなかった。
to be continued
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