第四章 RE:BIRTH
戦う君は 美しい
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ぁーーーーー!!!」
「!!!」
「キィック!!!」
唯子の声がしたのは、真上から。
それを感じ取り、翼刀がその場から飛びのく。
するとコンマ一秒にも満たないタイミングで、さっきまで彼がいた位置に唯子の足が落ちてきた。
ダッゴンッッ!!
と凄まじい轟音と、地面を揺らす振動を放ち着地した唯子。
目の前には翼刀がいるが、しゃがみこんでしまった唯子は動けない。
その翼刀の手がこちらに伸びてくる。
回避できない。
だがまだ、終わってはいない。
「ただのキックなら叫ばないっての」
「!?」
地面に叩き込まれた衝撃。
それはまだ発散されきっていない。
ゴッ、バッッ!!ズンッッッッ!!!!
唯子を中心にして地面に亀裂が入り、半径五メートルが一瞬陥没、その後爆発したかのように跳ね上がったのだ。
その上にいた翼刀には、当然全身をとんでもない衝撃と瓦礫が叩きつけた。
腕をクロスさせてガードする翼刀だが、そうしていても衝撃には吹き飛ばされる。
そして、吹き飛んでいる間に唯子の体勢は整いきって―――――
「パニッシャァーーーーー!!!」
「それかッッ!!!」
「パァンチッッ!!!」
ス、ゴンッッッ!!!
よろける翼刀の頬に唯子の拳がピタリと当てられ、そこから衝撃がぶち込まれて後頭部から地面に衝突した。
それは殴りつけられる、とかいう表現よりも、地面に落ちたというのが正しい感覚だった。
両足が浮いた翼刀に、それを踏みとどまる事などできるはずもない。
「ごッ・・・・ッつ!!!」
しかし翼刀は後頭部にそのダメージを食らいながらも、後ろ受け身を取りそのまま後転して立ち上がる。
そこにさらなる唯子の追撃。
飛び掛かるかのようなパンチから始まる猛攻。
それを上腕や手刀で受けて反撃する翼刀。
反撃もするが、相手の攻撃の方が速い――――――
「こんなになるまで・・・・お前は一体何をしたんだ・・・・!!!!」
「強くなる道は一つよ!!ただ・・・・自分の目標に向かって!!!」
ギチッッ!!!
「突き進む!!!」
ドンッッ!!!
唯子のことさら握りしめられた拳が翼刀の顔面に突撃する。
至近距離からの攻撃。
しかし、翼刀はそれを見切っていた。
ガシィ!!
「!!」
「・・・・あぁ・・・・お前はこんなに・・・・強くなっちまったんだな・・・・」
「・・・そうよ。人はこんなにも強くなれる」
「そう・・・だ・・・・」
「そう!!あんただっていつまでも泣いてんじゃない!!この私がここまで強くなれたんだから!!あんただって・・・
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