暁 〜小説投稿サイト〜
世界をめぐる、銀白の翼
第四章 RE:BIRTH
戦う君は 美しい
[2/8]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
ぁーーーーー!!!」

「!!!」

「キィック!!!」


唯子の声がしたのは、真上から。
それを感じ取り、翼刀がその場から飛びのく。

するとコンマ一秒にも満たないタイミングで、さっきまで彼がいた位置に唯子の足が落ちてきた。


ダッゴンッッ!!

と凄まじい轟音と、地面を揺らす振動を放ち着地した唯子。
目の前には翼刀がいるが、しゃがみこんでしまった唯子は動けない。

その翼刀の手がこちらに伸びてくる。
回避できない。

だがまだ、終わってはいない。


「ただのキックなら叫ばないっての」

「!?」


地面に叩き込まれた衝撃。
それはまだ発散されきっていない。


ゴッ、バッッ!!ズンッッッッ!!!!


唯子を中心にして地面に亀裂が入り、半径五メートルが一瞬陥没、その後爆発したかのように跳ね上がったのだ。
その上にいた翼刀には、当然全身をとんでもない衝撃と瓦礫が叩きつけた。

腕をクロスさせてガードする翼刀だが、そうしていても衝撃には吹き飛ばされる。
そして、吹き飛んでいる間に唯子の体勢は整いきって―――――


「パニッシャァーーーーー!!!」

「それかッッ!!!」

「パァンチッッ!!!」

ス、ゴンッッッ!!!



よろける翼刀の頬に唯子の拳がピタリと当てられ、そこから衝撃がぶち込まれて後頭部から地面に衝突した。
それは殴りつけられる、とかいう表現よりも、地面に落ちたというのが正しい感覚だった。

両足が浮いた翼刀に、それを踏みとどまる事などできるはずもない。

「ごッ・・・・ッつ!!!」


しかし翼刀は後頭部にそのダメージを食らいながらも、後ろ受け身を取りそのまま後転して立ち上がる。

そこにさらなる唯子の追撃。
飛び掛かるかのようなパンチから始まる猛攻。

それを上腕や手刀で受けて反撃する翼刀。
反撃もするが、相手の攻撃の方が速い――――――


「こんなになるまで・・・・お前は一体何をしたんだ・・・・!!!!」

「強くなる道は一つよ!!ただ・・・・自分の目標に向かって!!!」

ギチッッ!!!

「突き進む!!!」

ドンッッ!!!


唯子のことさら握りしめられた拳が翼刀の顔面に突撃する。
至近距離からの攻撃。

しかし、翼刀はそれを見切っていた。


ガシィ!!

「!!」

「・・・・あぁ・・・・お前はこんなに・・・・強くなっちまったんだな・・・・」

「・・・そうよ。人はこんなにも強くなれる」

「そう・・・だ・・・・」

「そう!!あんただっていつまでも泣いてんじゃない!!この私がここまで強くなれたんだから!!あんただって・・・
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ