第四章 RE:BIRTH
漆黒と闇
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部屋だ。
石造りの部屋。
そこで寝ていた翼刀の双眸が開かれる。
視界が開かれ、天井が目に飛び込んでくる。
まどろむ意識は徐々にはっきりとして、起き上がった脳が四肢に伝令を飛ばし始める。
むくり、と上半身を起こし
拭うようにして手を顔に当てる。
「ッ・・・・・・」
覚醒した意識が、彼の脳裏に記憶を思い出させる。
考えるだけで、身体が軋む。
嗚咽感が止まらない。
フラフラと、部屋から出る。
どういうことなのか知らないが、照明もないくせにこの通路は明るい。
進む。
コツ、コツ、と
石畳を踏む音だけが聞こえる。
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ゴ、オゥッ!!
空気を引き裂いて飛来してくる豪槍。
それを回避する一刀が、片手に剣を溜めて一気に投げ放っていく。
が、その剣は「虚無」に触れそうになった瞬間砕け、バラバラと地上に鉄の雨を降らせていく。
「チッ・・・・・」
「・・・・・・・!!!」
バボゥ!!
大気を掻き立てる轟音を鳴らし、槍が一刀の身体に向かって薙がれた。
右からのその一撃をプリズムビッカーで受け止め、エクスカリバーを薙ぎつける一刀。
初っ端からの宝具解放だ。
黄金の光が、「虚無」に襲い掛かる。
しかし、相手は黄金の剣に向かって槍を投げつけることでそれを「打ち払った」
「何ッ!?」
エクスカリバーは輝きをやめ、ただの剣となって振りぬかれる。
宝具発動分で距離を詰めていたのだ。それがなくなれば、ただの空振りである。
「・・・・・・」
そしてそこから、さらに生み出した槍を投げつける「虚無」
一刀はそれに対して鉄扇を出して受け、流し、そのまま前進する。
近づいたところでフリスビーのように鉄扇を投げつけ、更に両手に青龍偃月刀と蛇矛を構えて突進する。
「虚無」は鉄扇を避け、さらに接近してきた一刀を、それぞれ両手に槍を出すことで、彼の刃を止める。
だが、それで止まる一刀ではない。
「蒼 青 開 剣!!」
ギャバァッッ!!という金属が始めるような音がして、大きく開かれた蒼青の翼の内から無数の武器が飛び出してきた。
それらはひとつ残らず「虚無」に向けられており、間違いなく串刺しにするはずだった。
「はぁ!?」
素っ頓狂な声を出す一刀。
「虚無」はそれすらをも冷めた目をして見つめており、身体を抜けさせたのだ。
腕、脚、胴を捻り、その剣群の隙間を抜ける。
無論、どうし
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