第四章 RE:BIRTH
漆黒と闇
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ても隙間がないときは二本の槍を少しだけずらして流す。
コンマ一秒にも満たない反応速度。
互いの槍と剣が絡まり、戦況が一瞬膠着する。
が、「虚無」の口がガバリと開かれ、そこに黄色い閃光のようなエネルギーが凝縮されていき――――
「チクショウが・・・・・!!!」
それが、爆ぜる。
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バゴウッッ!!!
「グぉ!!・・・・ッオォ!! 舐めるなぁアアアアアアア!!!」
「わわ、きゃあァーーーーーーーーー!!」
家の壁を突き破り、室内に押し込まれたクラウド。
押し込むのは当然ながら、「闇」。
クラウドの剣を文字通り腕で受け止め、首根っこを押さえつけて民家に突っ込んだのだ。
が、そこでクラウドが気合を吐き出す。
その腕を掴んで捻りあげ、バガンバガンと床や壁に叩きつけたのである。
窪んでゆく壁に、一撃で砕けてなくなる壁。
その衝撃に、痛みからでなくいきなりの反撃ゆえに驚いた悲鳴を上げる「闇」。
そして窓を突き破り、「闇」が道路に投げ飛ばされて地面を転がる。
だがすぐに起き上がり、パンパンと膝を払う。
ガラリと家から出てきたクラウドは、自分の剣を見ながら「闇」を視界に入れる。
最初
先手必勝と斬りかかって行ったクラウドの刃は、確かに当たった。
だが、それは「闇」の全身を覆う黒煙で阻まれ、火花を散らして止まったのだ。
そこからは今まで描写されたとおりである。
(あの黒煙は鎧か・・・・・)
現に、今のところ「闇」には損傷らしいものは一切ない。
さっきの悲鳴も、ジェットコースターで叫ぶようなものだ。
だが、それなら
「その鎧、吹き飛ばさせてもらう!!!」
ファースト剣を逆手に構え、さっきの片刃剣は左手にして背中に回すよう持つ。
そして、疾走。
「闇」は向かってくるクラウドに対して視線をそらさず、近づくたびにニヤついていた。
逆手に構えるファースト剣を回転して斬りつけるクラウド。
その剣を掌で受け止め、握り、剣ごとクラウドを持ち上げて後ろに投げる「闇」。
だが、頭上を通過するときにクラウドの片刃剣が「闇」の肩を捕えてそれをキャンセルさせる。
肩に衝撃が走り、「闇」の手から剣が、つまりはクラウドが落ちる。着地点は「闇」の脇。
その着地と共に「闇」の背後にはファースト剣が壁のように突き立てられて、退路を封殺された。
そこから片手剣を「闇」に打ち付ける。
無論、胴にも黒煙は覆われて
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