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世界をめぐる、銀白の翼
第四章 RE:BIRTH
光・闇・虚無
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!!」



クラウドが剣を現出させ、到着と同時に切り込む態勢を整えた。

瞬間



「ウォッッ!?」

ズゴンッッ!!という音がした―――否、実際にそんな音が鳴ったわけではない。
これは感覚に近い。


そう、クラウドを襲った現象は、まさにそんな効果音で表される。



身体が大地に引っ張られていく。

重圧や、重力の使い手か。
いや、それよりも問題なのは今「この状態の自分を捕捉してきた」ということだ。





落ちた先は、街。
ここはすでに、一刀の家付近と同じ体裁の街並みになっている。
その通りのど真ん中に、クラウドは着地した。
翼を畳み消す。


通りといっても、大通りではない。通りの幅は商店街程度か。

おそらくラピュタが遠いせいだろう。
ほとんどの住人はもう避難しているが、まだ数人程度はちらほら目につく。



だが、クラウドに彼らを誘導しに行く余裕はない。
目の前の少女が、その余裕をなくさせる。


「し・・・しまっちゃうん・・・ですか?」


妙におどおどしているが、目だけはランランとしている少女。
どうやら翼をしまってしまったことに少し残念がってるらしい。だが、また出させて見せるという意欲は見てとれる。

いや、そんなことより。
一体どういう手段、どういう速度でここに来たというのだろうか。
つい30秒前まで「光」と会話していた少女が、すでにクラウドの前に来ていた。
ちなみに―――――ここまでの距離はとてもではないが、そんな時間で来れる距離ではない。



(しかも俺を落としたということは、ここに着いたのはもっと速いはずだ)



手に持つ剣は、ファースト剣ではない。
それを構成する、片刃の剣だ。

一方、「闇」の方は足元から黒い煙のような物を噴き出させていて、それで体を覆っている。



(煙・・・闇に乗じる気か?それとも・・・・・・)


無言のクラウド。
見てわかるほどの異端。クラウドもまた、それを一目で感じ取っていた。


「闇」の拳に、黒煙が集まる。とはいえ、全部ではない。
全身をうっすらと煙が覆い、その中でも拳の部分が濃いだけだ。



「オォっ!!」



先手必勝
クラウドが駆けだす。




狼煙が上がる。
世界の存亡を掛けた、最大の戦いだ。




to be continued

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