第四章 RE:BIRTH
輝かない翼
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風は机に伏したまま手をひらひら振って応える。
そして、一人になって
「・・・・また戻れってかよ・・・・」
拳を握る。
歯を食いしばる。
言葉を漏らす。
「畜生・・・ふざけんなよ・・・・・・」
自分に向けたものか
誰かに向けたものか
それは彼にしか分からない
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空は見えない。
ここは巨大雲の中、当然だ。
光を遮るほどの厚さではないので、周囲一帯が霧のようになっていて、手を広げた範囲くらいは見える。
そんなところから何が見えるというのか、赤銅の翼は景色を眺めるように立っていた。
「世の形が変わりているのだな・・・・・・」
翼を開き、言葉を漏らす。
そしてを軽く振るって、地面を三か所、軽くつついた。
フォン・・・・・・
「光」
グォン
「闇」
スゥッ
「虚無」
空中都市の一角に、新たな三人の影が生まれる。
その影は赤銅を二歳くらいは小さくしたような少女の姿をしていて
「破壊するのかい?」
「ど、どうしま・・・・しょうか・・・・?」
「・・・・・・・・・」
一人は活発そうな、一人は暗そうな、そして一人は無感情な顔をしていた。
「世界・・・・・抗いの力、見せたもうて」
こちらも、準備を整える。
大きな、戦いに向けて。
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「巨大質量反応あり!!!」
「全長約40.5km・・・・・間違いないです!!」
「ラピュタか!?場所は!!!」
モニターが目まぐるしい勢いで展開され、いくつものデータが飛び交って行って地図のある一点をさしていく。
その場を見て、オペレーターの朱里が叫んだ。
「エリア三国!!ポイント35!!」
「あそこには一刀さんたちの家が!?」
情報が流れる。
直後、屋上から爆発音が鳴り響き、蒼青の光がその方向へと一直線に飛び出していった。
「一刀!!」
「ご主人様が先行して飛び出してしまわれたぞ!?」
「総員に通達!!赤銅が来たぞ!!!!」
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唸るサイレン。
響く警報。
準備がで
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