第四章 RE:BIRTH
輝かない翼
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言葉を交わしていた。
レジアスはJ・S事件の際に管理局を辞していたが、今までご意見番のように助言をしてきて、さらにはそれを求められたこともある。
管理局にはいまだ、彼に世話になった者が多くいる。
辞したのは、罪に対する責任感から。
それでも何かをするのは、亡き友の想いと、自らの正義から。
だから今回も何かしなければと立ち上がったのだ。
しかし、顔を出した瞬間に上層部会議室に呼び出され、この戦いが終わるまでの管理局の部隊指揮権を渡されたのだ。
それの意味が解らないレジアスではない。
恐らく、娘の言うとおりだ。
「体の良い置物にされるのだろうな」
「しかも管理局は高みの見物をする気ですよ。父さんにすべてを擦り付ける気です!!」
「いや、だからこそいい」
いいように使われてしまう。
心配する娘をよそに、レジアスは笑う。
「他の奴では、何をするかわからんからな。自分がこの位置にいる方が、対策をいくらも立てられる」
「・・・ですが・・・・・」
「心配するな」
もうそんなことをされる歳ではないのだろうが、レジアスがオーリスの頭にポンポンと手を乗せる。
「自分たちが上にいるというだけで、自分たちだけで守った気になっている若造に、一泡吹かせてやるわい」
ぐぁっはっは、口を開けて笑うレジアス。
好き勝手はさせない。
その意思が、とって見れる。
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ギィ
「・・・・・・・・」
ギィ
「・・・・・・アー・・・・・」
ギシ
「ふあーーーーー・・・・・」
「何してんですか」
「EARTH」の局長室
その部屋の椅子に座って、ゆっくりと回りながら蒔風が気の抜けた声を出していた。
それを見て咎めるのはアリスである。
「ほら!!みんなだって体は動くようになったんですから、あなたも協力してくださいよ!?」
「いや、ほらだってさ。皆がいれば何とかなりそうじゃん?」
「・・・・・本当にそう思いますか?」
「とりあえず、俺は戦わないよ。というか行きたくない」
「力があるくせに?」
「力があっても死ぬときは死ぬよ?それが嫌なのだ」
机にべったりと寝そべって応える蒔風には完全にやる気がなくなっていた。
否、向かった先を恐れて、やる気を出さないようにしているだけか。
「・・・・・必ず、戻ってきてくださいね」
「・・・・・・」
アリスが、一言残して退室する。
その言葉に、蒔
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