第四章 RE:BIRTH
蓋 開かれるとき
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――逃げろ――
忘れていた感覚が、よみがえってくる。
押し込み、蓋をしていた、自分が。
理解し、恐怖することもなかったものが。
「俺は・・・・・もう戦えない・・・・・!!」
そして、蒔風は言う。
「「蒔風舜」は・・・・・死んだ・・・・・」
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クラウドと一刀は、木の上にいた。
倒れた蒔風は心配だが、彼が倒れたならば、今この状況をどうにかするのは自分たちしかいない。
そう考え、二人は戦う翼刀と赤銅を追ってきているのだ、が・・・・・
「入り込む余地なんかないぞ・・・・・・」
「弱体化された状態であの戦い・・・・赤銅の翼人はどこまで・・・・・」
別次元。
それが目の前の状況だ。
自分たちが万全なら、まだ余地はあったかもしれない。
だが力を吸われた状態で、しかもここから先は翼刀の干渉を受けるのだ。
勝てるわけもない。
「・・・・・止める・・・か?」
「止めない。俺も同じ考えだし」
が、クラウドは剣を担ぎ上げていたし、一刀も流星剣を取り上げていた。
この二人は、この戦いを止めるつもりだ。
無理かもしれないどころか、まず無理な話だ。
だが、行かねばなるまい。
そして、最初の一歩を踏み出そうとしたところで、上空の二人に動きがあった。
ガッッ、ドォン!!
「グァッ!?」
「・・・・・・・」
翼刀が無数の刃をまき散らしながら、大地に叩き落とされていた。
その落下地点に向かって、赤銅もまた、膝を下に向けて落下していた。
落下地点から上空の赤銅に刃が飛ぶが、それはすべて空中停止し、塵になって消滅していく。
ズ、ゴガンッッ!!
重い音。
翼刀の倒れていた場所はさらに深いクレーターになって窪んだ。
「・・・・・・む?」
だが直撃を食らいながらも、その足首を翼刀は掴んでおり、思い切り振り上げて投げた。
そこから着地する赤銅だが、自身の体の調子を確かめるかのように掌を見て、腕を曲げる。
「そうか・・・・其の方、先の戦にて疲労、溜まっておるのな?」
「・・・だ・・・からなんだ・・・・・」
その言葉にゲホッ、と息を吐きながら、翼刀がゴキゴキと肩を回して立ち上がる。
それに対して
「吾が体も、永久の眠りより覚め、まだ真なる力、無
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