第91話 包囲
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しやそれが狙いだったのですか?」
若い声の声が聞こえてきた。
「天草四朗!!」
土方がその男を見て叫んだ。
「土方殿、お主も天草をしっているのか?」
十兵衛は、土方を見ることなく聞いた。
「ええ。俺の仲間であった。近藤勇や沖田総司。そして、俺が生きてきた時代の剣豪といわれた男達を摩人に仕立て上げた男。それに、俺も天草四朗にあっている」
土方は、天草を睨み付けていった。
「なるほど。天草、お前は一体何をしようというのだ?こんな時代にも表れおって。一体、何を企む?」
十兵衛もまた天草を睨み付けて言った。
「ふん。お前には関係ないのことよ、十兵衛」
天草もまた十兵衛を睨み付けた。
「お前は幕府に恨みがあったのだろう?が、すでに、その幕府もなくなった。お前の目的ははたされたのではないのか?」
十兵衛はかつて戦ったときの天草の目的を口にした。
「ふん。もはや、幕府など関係のないことだ。私と信者たちの怒りと悲しみと憤りはこの日の元全土を焼きつくし、滅ぼすことこそ成就されるのだ」
天草は、そういうと狂笑した。
「それがどうしたというのだ?」
但馬守は、冷たく言い放った。
「同感でござる。お主ら全員地獄に叩き落とすことが俺の役目でだからなぁ」
十兵衛は、少し無精ひげが伸びていた顎を撫でた。
「よう言った、十兵衛」
但馬守はすらりと刀身を抜いた。
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