第4章:日常と非日常
第113話「修学旅行」
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…」
「それで、オレに態々会いに来た理由はなんなんだ?ただ式姫って確かめに来ただけじゃないんだろう?」
確かに、シーサーさんの言う通り、式姫だと確かめるだけに来た訳じゃない。
……と言っても、そこまで大した目的でもないけどな。
「半分程は式姫なのか、もしくはなぜ霊力を持つか尋ねるため。……もう一つは、連絡を取り合うための繋がりを持とうと思ったので」
「繋がり……なるほど、な」
連絡を取り合えたら、何かがあった時に駆け付けやすい。
沖縄に留まり続けるシーサーさんでも、連絡手段はあった方が得だろう。
「いいだろう。さすがに契約する程でもないが、連絡手段は欲しい所だ」
「そうですか。なら、これを…」
「御札か…昼のとはまた別のようだな」
「はい。昼のは転移の座標指定に使えるだけのもので、これは霊力を込める事で念話を行う事ができます。こっちの御札は転移の術式が込められていて、いざと言う時は僕の家に飛べるようになっています」
ただし、転移の方は術式が脆いため、数回使えば使えなくなる。
その時はまた補充すればいいだけだけど。
「…便利なものだな。まぁ、貰っとくよ」
「機会があれば来てください。椿と葵ならいつでもいますので」
「…かつての名と同じなんだな。あの二人は」
「偶然、同じ名前を付けたようで…」
それから、少しの間椿や葵について話した。
「…優輝君、そろそろ…」
「っと、そうだった」
「ん?もう帰るのか…って、そうか。お前たちは修学旅行で沖縄に来たんだったな」
「はい。では、そういう訳で…」
「ああ。またな」
そう言って、僕らはシーサーさんと別れて民泊の家に戻った。
「約三時間……まぁ、多い方かな」
「優輝!まずはどこ行くんだ?」
あれから、僕らは普通に沖縄での体験を楽しんだ。
黒糖作りで、玲菜がいる班と共同になったからか、聡とで一悶着あったけど。
そして、今は修学旅行最終日で、国際通りでおみやげを買ったりする自由行動だ。
「とりあえず、一通りぐるっと回るぐらいの時間はあるな」
「要所要所でいいなって思う土産物とかを買っていけばいいんじゃないかな?」
「昼食も途中で食べるからな。せっかくだから沖縄名物を食べようか」
事前に入手しておいたパンフレットを見ながら、国際通りを練り歩く。
今の時刻は11時。少ししたら昼食も食べないといけないだろう。
「ひとまず色々見て回らない?」
「それもそうだね」
「優輝君、それでいいかい?」
「ん?構わないぞ。というか、僕自身手探りで見て回ろうと思ってた所だし」
「よーし、それじ
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