第4章:日常と非日常
第113話「修学旅行」
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とりあえず聡を降ろしてもらい、案内してもらう。
「ほら、あそこだろう?」
「ありがとうございます!」
すぐに司達が見える場所まで辿り着き、聡はお礼を言って先に行ってしまった。
「あんたも行きな」
「ありがとうございました。…では……」
「っ……!」
彼女にも感じ取れるであろう程度の霊力を出し、一つの御札を取り出す。
それに反応するかの如く、彼女は背中の棒…槍を構えた。
「今夜、日を跨ぐ頃にもう一度この茂みの前で会いましょう。これを渡しておきます」
「あんた、一体……」
「正体が気になるのは、お互い様ですよ」
そういって、僕も司達の所へ戻る。
「優輝君…」
「…感じ取ってしまったか?」
「……」
今の霊力は司にも感じられたらしく、僕を見て頷いた。
「僕の推測じゃ、悪い人ではないさ」
「優輝君がそういうならいいけど…」
ふと見れば、どうやら先生に見つかる前に戻っていたらしい。
だけど、時間が来たらしく、僕らは碌に見学する暇もなく移動する事になった。
「…あれ?さっきまでそこにいたのに…」
「さっきの人なら用事があったらしくすぐどこか行ったぞ。」
聡が先程の女性を見失っていたので、そういっておく。
まぁ、実際に僕が戻るとすぐどこかに行ったからな。
「それじゃあ、電気消すぞー」
しばらく経ち、今日が終わる。
民泊の人達は普通にいい人で、初日でそれなりに交流できただろう。
明日はさとうきびで黒糖を作るらしい。他のいくつかの班と共同との事。
……で、今は就寝の時間だ。
「いや、もうちょっと起きてようぜ?」
「けど、俺結構眠いんだが…」
「私も…」
聡がもう少し起きてようとするが、東郷と佐藤さんは眠そうだった。
司も眠くなってる訳ではないが、寝る事に賛成のようだ。
「…との事だが?」
「…俺も寝るわ」
「よろしい」
改めて電気を消し、全員が布団に入る。
「…よし、寝てるな」
深夜、0時になる前。僕は布団から体を起こす。
そう。今から見学の時に会った女性に会いに行くのだ。
「ん……優輝君…?」
「0時だ司。…行くぞ」
「分かったよ」
司も身を起こす。ここまでに司にも少し説明した所、司もついてくる事にしたらしい。
「念のため身代わりを……っと」
「よし、行こうよ」
創造魔法で普通に寝てる僕と司を作り出しておく。
これで仮に聡たちが目を覚ましても怪しまれる事はない。
「司、掴まって。転移するよ」
「うん」
手を取り、霊術で転
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