第4章:日常と非日常
第113話「修学旅行」
[1/9]
[8]前話 前書き [1]次 最後 [2]次話
=優輝side=
「おお、ここが沖縄……暖かいな」
「そりゃあ、僕らがいた場所より平均気温は高いからな。冬でも、大して厚着する必要もないしな」
僕らは今、修学旅行で沖縄に来ている。
二泊三日で、民泊という事で班が決められていたりする。
僕がいる班は、司、聡、東郷と佐藤さんの計五人だ。
なお、結局なのはは怪我の治療のために学校をしばらく休むことになったそうだ。
僕らの言った事がちゃんと伝わったらしく、まずはしっかり体を癒すらしい。
少々…いや、かなりきつい言い方だったけど、伝わってくれて良かった。
ただ、なのはが怪我した影響は結構大きかったらしく、フェイトが執務官試験に落ちてしまったらしい。…まぁ、親友の入院はショックだっただろうしな。
「まずは…クラスごとに壕や慰霊碑などの見学か。その後、民泊の人と合流らしい」
「民泊…どんな人だろうね」
「とりあえず、またしばらくバス移動だな」
前世での中学生や高校生時代を思い出す。
何気に、中高と修学旅行場所が沖縄で被ったからな。
本島と宮古島という違いはあったけど。
「優輝君がいてくれて助かるよ」
「しっかりしてるし、班長に向いてるもんね」
「半ば聡に押し付けられただけなんだけどな…」
「体育祭での仕返しだこの野郎」
やっぱりこの軽いノリは前世を思いだす。
司も同じようで、終始ニコニコしていた。
「(ま、僕も楽しみにしてたし、今回は子供らしく満喫するか)」
何せ、何百キロと離れた場所への旅行だ。
そういう機会が前世含めて修学旅行以外でなかったから、楽しみにもなる。
「…守り人……?」
「前世じゃ聞いた事なかったよね…?」
しばらくして、慰霊碑の見学の際や、案内人の説明に聞きなれない単語があった。
“守り人”と呼ばれる存在…前世ではそんなのはいなかったはず…。
「沖縄本島の山奥とかで迷った際に、偶に助けてくれる……か」
「第二次世界大戦の時にも存在していたらしいね」
守り人と言われる所以は、外敵などから人を守っていたというありきたりなものだった。
一族として今もいると言われているらしく、もしかしたら会えるとの事。
「まぁ、あまり気にしないでおこう」
「そうだね」
正体は不明だが、そこまで気にする事でもない。
ふと、転生者の可能性がよぎったが、大人しくしているなら干渉する必要もない。
「何話してんだ?」
「ん?いや、守り人って言うのについてちょっとな」
「守り人?」
僕らみたいに前知識がある訳でもない聡は、守り人の単語を気に
[8]前話 前書き [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ