暁 〜小説投稿サイト〜
恋姫伝説 MARK OF THE FLOWERS
419部分:第三十四話 田豊、策を用いるのことその一
[1/2]

[8]前話 [1] 最後 [2]次話

第三十四話 田豊、策を用いるのことその一

              第三十四話  田豊、策を用いるのこと
 袁紹は劉備達を見送った後すぐに顔良や文醜達を連れてそのうえで冀州を発った。冀州の兵達も引き連れたうえで北に向かうのだった。
 その時にだ。ふと文醜が言った。
「そういえば麗羽様」
「どうしましたの?」
 お互い馬に乗りながらそのうえで話をするのだった。
「神代は匈奴の方に残してましたけれど」
「ええ」
「それ結構危なかったですよね」
 このことに気付いての言葉だった。
「護衛役を置いてなくて」
「それは貴女達の仕事でしょう」
 こう文醜と顔良に話す袁紹だった。
「確かにあの娘は親衛隊長ですけれど」
「それでもですか」
「あの娘は今はですか」
「ええ、匈奴に」
 袁紹の目が強いものになった。
「向けなければなりませんでしたから」
「ううん、難しいところですね」
「そうですよね」
 文醜だけでなく顔良も言った。やはり彼女も馬に乗っている。
「あいつ文武両道ですしね」
「剣の腕も軍略も優れてますし」
「だからですわ。西方の鎮圧には必要だと思いましたの」
 これが袁紹の考えだった。
「だからでしてよ」
「そうですね。そのおかげで匈奴にも送れましたし」
「それでよかったかと」
 田豊と沮授がここで話してきた。無論彼女達も馬上にいる。
「北匈奴、かなり手強いですし」
「あの娘も送れて正解でした」
「そうですわね。花麗も林美も武略はありますわ」
 それはだというのだ。
「黒梅も。ですけれど」
「軍師ではありません」
「武将ですから」
「そうですわ。貴女達二人はどうしても傍に置かなくてはいけませんし」
 それだけ田豊と沮授を信頼しているということである。
「他に軍師といえばです」
「はい、善光と陳花は政治向けですし」
「軍師とは少し違いますから」
「赤珠も青珠も」
 袁紹は難しい顔で話していく。
「藍珠も黒檀も。軍略には疎いですから」
「はい、ですから」
「あの娘に残ってもらうしかありませんでした」
「辛いところですわね」
 袁紹は馬上で腕を組んでいた。
「そこが」
「はい、あの娘には悪いですが」
「今回は仕方ありませんでした」
「そういうことですわ。それで」
 袁紹はここで二人に別のことを尋ねた。
「匈奴。北匈奴ですけれど」
「複数の部族に分裂しています」
「そうしてお互いにいがみ合っています」
 二人はこう袁紹に答えた。何時しか一行は草原に入ろうとしている。
「そしてそのうちの幾つかの部族がこちらに攻めてきています」
「その数十万です」
「一つの部族ではないのでしてね」
 袁紹が注目したのはこのことだった。
「そうでしてね」
「は
[8]前話 [1] 最後 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ