過去のマイン
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まり前は知ってたっちゅうことか?」
「説明。2年前の髑髏事件の頃は、私も彼らの居場所は把握していた。だけど事件解決後に起きた爆破テロのせいで、彼らの行方はわからなくなった。もしかしたら次元世界のどこかで治療中かもしれない、世界を股にかけてどこかで今も戦ってるかもしれない、とっくに世紀末世界に帰ってるかもしれない。だけど万が一の可能性として、彼らはもうこの世に……」
「いや、最後のはあり得へんね。あいつは殺しても死なない奴や。なにせいっぺん死んでも、記憶喪失になって蘇ってきたほどやしな。せやからうちとしては、どこかで今も戦ってるって線が最もあり得ると思っとる。まぁ、うちらのような知り合いに連絡してないことには少し文句言いたいけどな」
「疑問。それは信頼からくる言葉?」
「一応、そうなるんかな。ジャンゴは絶対存在と二度も戦って生き残った太陽の戦士で……うちが知らない間にどこかでくたばってるようなバカやない。……せや、これ以上、大切な誰かに勝手に死なれたら、うちは……うちは……」
「……」
「……っと、変なとこ見せてもうたな。まぁどうせどこかで隠居しとるだけや。探し出してリタでも押し付けてやれば、空元気ぐらいは見せてくれるやろ。それまでせいぜい怠けとけばええわ」
「……」
一瞬、サバタのことを思い出して暗い表情になったうちはすぐに取り繕ったような顔でジャンゴの居場所を気にする言葉を言ったが、怪訝そうな表情をネピリムは崩さなかった。
「……そろそろ次元空間を出る。俺が国連との会談を行ってる間、おまえ達は隠れ家で適当に暇でも潰しておいてくれ」
サルタナが操縦席に戻り、シュレディンガーの操縦をオートモードからマニュアルモードに切り替える。隠れ家までの案内はネピリムがしてくれるんやろうけど、それよりうちは次元空間を出た直後に映った、宇宙から見た地球の姿に言葉を失った。
青くて綺麗な海。真っ白で躍動感が伝わってくる雲。ありとあらゆる存在を受け止める荘厳な大地。この真っ暗な宇宙でポツンと浮かびながら、必死に生きている星……。これが……この世界の地球の姿だった。そして……世紀末世界の地球も、宇宙から見れば同じくらい偉大な姿だったのだろうと思うと、自然とうちはサン・ミゲルの皆に想いを馳せていた。
シャトルが大気圏に突入し、そのままうちらはアメリカという国のとある空港に着陸した。事前に会談へ参加することが伝えられてるのか、もしくはいつでも隠れ家に戻れるように以前から借りていたのか、シャトルは専用のハンガーに移動し、うちらもサルタナの連れとして陸に降り立った。ちなみに地球に竜なんていない以上、人目について騒ぎになったら色々面倒なのでフリードには認識阻害魔法をかけておき、ひとまず魔法がかかってる間、一般人に
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