過去のマイン
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る”……わかりやすく言うと“他人への変装道具”と表すべき代物だ」
「なんかどこかの怪盗が持ってそうな能力やな……。って、それってマズいやん!」
探偵もので言うなら、『犯人はこの中にいる』。怪奇もので言うなら、『この中に一人偽物がいる』。こんな感じで、普段何気なく接している友人や家族がいつの間にか別人に入れ替わり、変装して嘘を伝えたり攻撃したりすることで本人の信用を落とす。信じていた者からの裏切り、それは疑心暗鬼による人間関係の崩壊。連日の襲撃もキツイだろうが、身内に間者が紛れ込んでいて、日夜暗殺を警戒しなければならないというのも、それはそれでキツイに違いない。
他にも停戦協定の話を持ち出した時にその場にいた人間のことを考えると、その人物に変装して管理局を内側からボロボロにされる可能性もある。とにかく、デュマに会ったことがある人間は全員、デュマが変装してる可能性が浮かんできたわけだ。
「『仲間を疑え』と言うのは簡単だが、あいつらにそれが出来るかと言われれば、十中八九無理だろう。だから俺達は現在、デュマを確実に仕留められる時が来るまで、奴と接触しないことを重視している。一度きりの戦闘で倒しきらないと、奴の脅威は倍加していくからな」
なるほど……今回のイモータルはマジで嫌な所をかき乱してきとる。しっかり準備を整えてから挑まないと、相手に手札を与えるだけになる。まあ、信頼度が高い相手なら変装を見破れる可能性もあるかもしれへんけど、知り合いに常に疑いの目を向け、いざという時は本気で戦いを挑むのは誰やろうと気が引けるだろう。それも性根が優しい奴ほど、やりにくいというなぁ……。
まあとにかく、サルタナやエレン達ラジエルがオーギュスト連邦だけではなく、ちゃんと管理世界の人達も助けようと動いてると知れたのは大きな収穫やと思う。彼らの信念は、昔から何も変わってはいないのだと。
「……ラジエルのことは、今はこれでええか。じゃあ次はネピリム、あんたはもしかしてサン・ミゲルでヨルムンガンドの力を奪い、ジャンゴ達を連れて行った少女なんか?」
「正解。ヨルムンガンドのことはともかく、太陽の戦士ジャンゴをこの世界に連れてきたのは、彼にはこの次元世界でやってもらわなければならないことがあったから。実際、彼がいなければ髑髏事件は解決できず、次元世界は滅亡していた……」
「ま、マジか……。ジャンゴも相変わらず大変な目に遭っとるんやなぁ……ちゅうか髑髏事件解決の貢献者ってあいつやったんかい。まあ詳しい話はいずれ訊かせてもらうとして、あんたはジャンゴ達の居場所を知らんか? うちらはあいつらも探しに来た訳やから、せめて行方ぐらいは把握しときたいんや」
「返答。彼らの居場所は、今は知らない」
「は? 今は知らないって、どういう意味や? つ
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