輪入道 前編
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りながら『お、あったあった』などと軽く呟いて小さな注射器を取り出した。
―――奉の馬鹿野郎、何が『殺されない』だ。
「ごめんね。君だけお母さんナシになるけど、みんなの仲間になろう?」
それは寒気がするほど、普段と変わらない笑顔だった。
可愛い子。仲間だよ。
一緒に呪おう。あの男が、酷い死に方をするように。
死の恐怖に研ぎ澄まされた聴覚に、死者の声が誘うように優しく響いた。
水槽の死者が、俺を一斉に見つめた。憐れむように、慈しむように。
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