第51話<墓参前騒動>
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。ここは無条件。
以下
4)祥高、 5)赤城、 6)比叡、 7)金剛、8)山城、9)龍田、10)青葉、11)利根、12)五月雨。
控えめな艦は、最初っから墓参そのものを辞退しているけど。五月雨はくじでたまたま。すごく恐縮していた。
今回は、申し訳ないが司令の権限で島風は撥ねた。連装砲が付いて来ると、もうそれだけで定員オーバーする。それ以前に、あの格好は墓前ではNGだろう……許せ、島風。
それでも他に色仕掛けとか賄賂とか、ありとあらゆる裏工作があった……。
「ていうか何だよお前ら。単なる墓参だぞ!」
思わず、叫んだこともある。
当然、変な連中は片っ端から撥ねた。
(どこで覚えるだ? そんな裏工作)
「みんな、お祭りが好きなんですよ」
意外なことを言う祥高さん。
(まあ秘書官である彼女は特別枠だな。前回の戦闘でも苦労かけたから)
しかし出た結果を改めてみると微妙に押しが強かったり妖艶だったり、やかましかったり鬼気迫ったり……。
「大丈夫かこれ」
「大丈夫ですよ。いざとなったら私が締めますから」
また意外な秘書官の発言……だが、それは心強い。
境港には水木しげるロードって言う妖怪の立ち並んだ通りがある。実際それにも負けてない……。
(もうちょっと大人しい艦娘だけ選別したほうが良かったかな?)
後悔。
(島風は仕方ないが、あまり意図的に外すと直感は働く艦娘たちだから……私も下手なことは出来ない)
冷や汗が出る。
(これが、ギリギリの線だな)
ただ留守を守る鎮守府でも大淀さんを中心に何かあったら直ぐ出撃出来るよう体勢は整えて置く。
念のためにトラックの荷台にも例の軽機関銃を今回は2台各車に装備した。あとは予備の弾倉も……準備は抜かりなく。
墓参の準備なのか戦闘の備えなのか、よく分からなくなってきた。
実は今回の墓参でも「あいつ」の配慮に期待している。そう、鎮守府港湾内で強襲され私が敢えて「見逃し」した恩着せ……あの深海棲艦にも墓参時間だけは「見逃し」てもらおうという魂胆だ。
念のために北上に聞いてみた。
「うまくいくかな?」
彼女は微笑んだ。
「……イケると思う。うん大丈夫」
すると秘書官も頷いていた。
私は改めて頷いた。
「そうだな。今回も、うまくいくだろう」
そこは確信があった。それは不思議な感覚ではあったが。
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