第四章:停止教室のヴァンパイア/転螺拳の火在輪
Change10:旧き女王蜘蛛VS火在輪の機人〜 RASETU of resentment
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「やりますね、さすがまがい物であれど神 器といったところでしょうか」
『チッ…この状態でも力量は同格かよ…一体どんなドーピングをしたんだよ』
アザゼルとカテレアが交戦してから数分が経った。
戦況は拮抗―――否、アザゼルが体力や魔力などをカテレアよりも多く消耗していた。
『こうなれば、命を懸ける覚悟を決めるしかないな……ったく』
アザゼルは考えていた。
本来なら旧魔王の末裔とはいえど、前魔王クラスほどの実力ないことを。
実際なら生身でも十分圧倒できるはずだが、明らかに魔力や身体能力などが跳ね上がっていることに。
短期間で自信を強化する手段は二つ。
一つは、体の負担や今後の生活を無視した圧倒的な過剰ドーピング。
二つ目は、身に着けるだけで強大な力が手に入る規格外の武具。
アザゼルはこの考えにおいて後者の説が強いと考えていた。
カテレアの今までの動きを見る限り体に負担がかかっているところが見受けられない。
そして、おそらくあのはぐれ魔術師達がつけているものよりも上位のものだと推測していた。
「さて、そろそろそのまがい物には見飽きました。本来ならあの忌々しいセラフォルーに見せつけたかったのですが、時間も惜しいので見せましょうか」
『どうやら、お前がそこまで強化された理由が見えるってわけだな…。ったく正直こっちは現状で手一杯なのによ』
「フンッ。あなたの意見など聞いておりません。では見せましょうか、偽りの魔王を撃ち滅ぼすための力を。刮目してもらいましょうか」
カテレアは自身が武器に使っていた武器をしまい。結んでいた髪を解く。
するとカテレアの胸のあたりから黒く濁った黄色のエネルギーが放出されていく。
『これは相当やばくなってきたな』
アザゼルが身構える。
「来なさい、偽りを蹂躙せし雲の女王の名を冠した無 限 の 宇 宙――――『アラクネ』ッ!!!!」
カテレアが先ほどのオーラに包まれる。
するとオーラが徐々に鎧のような形状になっていく。
そしてオーラの塊から黄色と黒を基調とした8つ機械的な昆虫脚が現れる。
そしてその足が点に向かい一転に収束し、そしてオーらを取り払うかのように展開し、その姿を現す。
『おいおい・・・・これは何なんだ?神格とは違うがそれと似た力の波動だぜこれは…』
そのオーラから出てきた存在は――――。
黒と濁った黄色を基調としたカラー、脚部であろう部分にそれぞれ独立した8本の機械的な昆虫脚、そして容姿全体が蜘蛛を模した異様フォルムの人型であろう存在がいた。
『なんだ、この異様な姿は……』
『どうですこれがあなた方を圧倒的に
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