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ラインハルトを守ります!チート共には負けません!!
第九十三話 絶体絶命です。
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バルト。』


ラインハルトは心持目を細め、普段滅多に動じないイルーナですら愕然となった様子を見せている。
「流刑になったのではなかったの?」
『私にもわからないのよ。どうやらベルンシュタイン中将、そしてその一味、よほど巧妙に彼を隠していたようね。さらには国務尚書にはブラウンシュヴァイク公爵自らがなると発表されたわ。そして、この襲撃事件の元凶・・・・誰だと思う?正確には誰だとされていると思う?』
「まさか――。」
イルーナが目を細める。
『そう、あなたたちよ。ローエングラム陣営。』
アレーナが長い青い髪をかき上げた。
『わかっているわよ。大方今回の犯人はベルンシュタイン中将。あいつがすべてお膳立てしたってことは。でも世間の眼はそうは見ないわ。あの野郎がブラウンシュヴァイク公爵のマントの下に隠れている限りは。』
「つまりは、ブラウンシュヴァイクを討伐する理由がもう一つ増えたというわけだ。」
ラインハルトが言った。
「でも、ベルンシュタイン中将がここまでやるとは思わなかったわ。ラインハルト、これは帝都に戻るのは危険だと思う。何があるかわからない。敵にもそれなりの備えがあるかもしれない。」
『私もそう思うわ。』
「わかっています。ですがイルーナ姉上、アレーナ姉上、危険を忌避していてはつかみ得るものもつかみえないで終わってしまう。私にはそのことの方が耐えられない。それに、今イゼルローン要塞に戻ったところで結果は同じはずであるし、本隊到着を待っていては奴らにますます時間を与えてしまうことになる。まだこの話は帝都全域にわたっているわけではないのでしょう?」
『そうよ。ごく一部よ。』
「ならば話は早い。このまま電撃的に進撃を続け、一気に帝都を制圧し、首魁を捕えるのだ。それしか方法はない。」
アレーナとイルーナは顔を見合わせた。なるほど、これこそがラインハルトらしいと言えるものだった。危険を忌避すること、先延ばしにすることを彼が是とするはずはなかったのだ。
「わかったわ。アレーナ、そういうわけだから帝都の情報を引き続き収集してちょうだい。できる限りそちらに早く到着するようにするから。」
『どのくらい?』
「後1日というところかしら。もうヴァルハラ星系に差し掛かっているところだから。」
ほどなくね、と言おうとしたイルーナの耳に、
「前方に艦影多数!!」
というオペレーターの声が飛び込んできた。
「艦影!?馬鹿な、この宙域には帝国軍は配備されていないはずだ!!」
ベルトラム准将が狼狽の声を上げる。
「いや、違うな。スクリーンに拡大投影せよ。」
ラインハルトは前方のスクリーンを見つめる。漆黒の宇宙を背にしてエメラルドグリーンの色合いが出ているのはそのかなたにヴァルハラ星域があるからだ。そのヴァルハラ星域を背にして展開している
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