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ラインハルトを守ります!チート共には負けません!!
第九十三話 絶体絶命です。
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このミュッケンベルガー主席元帥及びリヒテンラーデ侯爵襲撃事件は帝都の関係者を震撼させたが、それに対する処置は不思議なほどに早かった。軍務尚書、統帥本部総長らが集まり、後任の臨時宇宙艦隊司令官を選抜したが、その任についた者の名前を見た人間は誰もが驚愕の表情を浮かべていた。
さらにリヒテンラーデ侯爵は帝国宰相の地位を解かれ、静養することが発表された。
「いささか強引ではないのか?」
流石のフレーゲル男爵もベルンシュタイン中将の手腕に鼻白んだような顔でいる。ブラウンシュヴァイク公爵に至っては露骨に不快さを示してもいる。だが、両人ともこれまでベルンシュタイン中将の意見をないがしろにしてきた事があるため、この度のことは彼に任せている部分が多い。今回のミュッケンベルガー元帥、リヒテンラーデ侯爵両人襲撃事件は、ベルンシュタイン中将が企図したものであることは、本人は明言しないが二人ともうすうす感じ取っている。
「構いません。どうせ罪はすべて彼奴が被るのです。当方としては彼奴が戻ってくる前に権力を手中に収めていた方が良いのです。」
「それはそうであるが・・・・。」
「ブラウンシュヴァイク公一門が繁栄の道をたどるのです。良い事ではありませんか。」
ベルンシュタイン中将が微笑をもって言う。そうまで言われては両人ともに黙らざるを得ない。
「それに、協力すればそれでよし、しなければ排除してしまうのが一番良いのです。」
ベルンシュタイン中将は言外に「閣下方も同じような手段をおとりになってきたではありませんか。」と表情で語り、一礼して部屋を出ていった。彼にはまだまだやるべきことが多いのである。
「叔父上。あの男、少々危険ではありませんか?」
ベルンシュタイン中将が出て行ってから、フレーゲル男爵はブラウンシュヴァイク公爵に話しかけた。その声、その顔には一分の皮肉さも余裕さもない。
「そうかもしれんな。今まで寡黙な男だとばかり思っておったが、いざ蓋を開けてみれば我々以上に大胆、そして残忍な男だ。流石に宇宙艦隊司令長官、そして国務尚書までをも手をかけるとは・・・・。」
ブラウンシュヴァイク公爵の見せる苦々しさの陰には、かすかな狼狽と恐怖がのぞかせていた。
「これは少々甘く見すぎたかもしれませんな。今後の為に準備なりともさせておきましょうか。」
ブラウンシュヴァイク公爵は否とも応とも言わなかった。ただ、テーブルに置いたワイングラスをもてあそぶだけだった。
* * * * *
旗艦ヴァルキュリア艦上でラインハルトは前方、そして側面を流れ、後方に去っていく無数の星々を眺めていた。ブリュンヒルトに搭乗せずにこのイルーナ艦隊の総旗艦ヴァルキュリアに乗っていたのにはわけがある。
ブリュンヒルトを始めとするラインハルトの本隊はメックリン
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