0084話『今日は何の日? 記念の日だよ』
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んな提督の顔を見て思わず顔が火照ってしまっていて赤く染まり、
「あ、あのあの……! その、司令!」
「ん? なんだい……?」
提督はあくまでおおらかに秋月がなにかを言うのを待っているようであった。
そして秋月が出した言葉は、
「その……お誕生日、おめでとうございます……?」
気が動転していても真面目な性格が功を相してなんとか提督にお祝いの言葉を言うことが出来た。
それで提督も素直に言葉を秋月に返した。
「ありがとう秋月。そして君も進水の日だからおめでとう」
「あ、ありがとうございます!」
そして感謝の言葉を述べたのだった。
……どうやら秋月に対してはサプライズは成功したようだな。
でも本当に自分の進水日の日も忘れているとは思っていなかったな。
できることならケッコンカッコカリの日も合わせて覚えていてほしかったのが本音だ。
まぁ、秋月の慌てふためく姿が見れただけでも儲けものか。
そんな秋月の近くに瑞鶴、翔鶴、秋雲、朧が近寄ってきて、
「秋月。提督さん。色々とおめでとう」
「おめでとうございます。秋月さん、提督」
「瑞鶴さんに翔鶴さん……ありがとうございます!」
「ああ、瑞鶴に翔鶴もありがとう」
まずは瑞鶴と翔鶴の二人にお祝いの言葉をもらった。
そして続けとばかりに、
「いやー。秋雲さんとしてはこのまま提督と一緒に夜のお勤めも期待しちゃうんだけどね〜」
「あ、秋雲さん! な、なにを!?」
秋雲の冗談を真に受けたのか秋月はまた顔を盛大に赤くさせてしまっていた。
それで注意しようかと思っていたが先に朧が秋雲の頭をチョップを落として、
「秋雲……? こんな祝いの席でセクハラはいけないよ?」
「ごめんごめん! だからチョップはやめてって! 痛い痛い!」
朧に何度も頭にチョップを食らっていて秋雲は痛みの声を上げていた。
「まぁ、秋雲の冗談はともかくとして……秋月、それに提督。記念日おめでとうございます」
「ありがとう、朧」
「朧先輩……秋月、とても嬉しいです!」
それでポロポロと涙を流す秋月。
感極まっていたのだろうな。
秋月は朧の事をとても先輩として尊敬しているから言葉を貰って嬉しいのだろう。
ここでさらにとどめを刺すようで悪いとは思うけど私は明石にわざわざ作ってもらったものを懐から出して、
「秋月。私からも祝いのものだ。受け取ってくれ」
「えっ、司令……?」
私は秋月の手にそれを隠すように握らせた。
そして「手を開いてごらん……」と言って秋月が手を開くのを促した。
それで秋月はおずおずと握らされたものを手を開いて見やる。
そこには『進水日おめでとう』という言葉と秋月の艦時代の艦首の部分が描かれてい
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