413部分:第三十三話 孫策、山越を討つのことその九
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第三十三話 孫策、山越を討つのことその九
「山越との戦いでは厄介なのよね」
「そうですよね。けれど今回は」
「ええ。別の世界の面子が来てるしね」
「あの人達の強さはかなりですう」
陸遜はにこにことして話す。
「それにまた新しい人材が来ましたし」
「そうね。我が軍も人材豊富になったわ」
孫策はこのことを素直に喜んでいた。
「ただね」
「ただ?」
「妙と言えば妙よね、やっぱり」
こうも言うのだった。
「ああして色々な面子が私達の世界に来るっていうのはね」
「そうですよねえ。それはどうしても気になりますう」
「まあそれは後で考えてもいいしね」
「はい。じゃあ今は」
「冥琳にも伝えて」
剣を手に言う。
「ここは全軍でね」
「はい、攻撃ですね」
「そうよ。私達もね」
こうして自ら軍の先頭に立ち戦うのだった。そうしてであった。
砦を囲む三万の山越軍を攻撃する。そこには十三やあかりもいた。
「お嬢、無理するなや!」
「アホ!それはこっちの台詞や!」
こう十三に返すあかりだった。
「十三、御前死んだら怒るからな!」
「死んだら怒るって」
十三はあかりのその言葉に首を捻って言う。
「死んだら怒られてもなあ」
「つまり絶対に死ぬなってことや」
「言いたいことはそれか」
「そや」
その通りだというのである。
「わかったな」
「ああ、それやったらな」
十三もわかるというのだ。
「わかるわ」
「そや。しかしこの戦い」
「何かあるか、この戦い」
「今度はおかしなもんは感じへんな」
陰陽師としての言葉だった。
「別にな」
「それはないか」
「ああ、ない」
実際にないと言う。
「ただの異民族との戦いや」
「けれど国自体におかしなものは感じるか」
「この世界の漢にはや」
そうだというのである。
「びんびん感じるで」
「びんびんか」
「がんがんでもええで」
それでもとにかくだ。
「感じて仕方ないわ」
「刹那がここにも来てるんじゃねえだろうな」
漂がここで言った。
「それってまずいだろ」
「刹那だけちゃうかもな」
あかりは目を顰めさせながら述べた。
「他にもうじゃうじゃ来てるかも知れんで」
「じゃあここでの戦いは」
「かなり厄介なものになるな」
「そやろな」
あかりは十三と漂のその言葉に頷いた。
「ここは気合入れていかなあかんな」
「それでまずは」
「この連中に勝つことだな」
「そや。あの孫策さんな」
あかりは孫策についても話した。
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