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魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Eipic39おかえりなさい〜Rebirth〜
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気付くと否や、「神器王ぉぉぉッ!」とベールを脱ぎ棄て、鼻っ面が引っ付くほどに顔を近付け、俺の顔を両手で挟み込んできた。

「なんですか、あの女たちは!? 胸は触るわ、お尻は撫でるわ、服を着替えさせてくるわ!」

「まぁそういう性癖なんだ、許してやれ!・・・ん? 女・・・たち?」

「いくら同姓と言えど許せるものと許せないものとあるわ!」

アンだけでなく、他にもアルファ達“スキュラ”を弄ぶ何者かが居るのか。その正体はすぐに知れた。廊下から「次は何を着せようかな〜♪」鼻歌交じりな陽気な声が聞こえてきた。今まさに俺が捜している人物の声だった。

「アルファ、デルタ達は確保できた〜?」

「次の衣装も決まってるから・・・」

「「あ」」

俺を見てゼフィ姉様とアンは口をあんぐり。ゼフィ姉様が真っ先に再起動して「ルシル〜?」と俺をハグした。

「お久しぶりです、ゼフィ姉様」

「本当よ! 全くと言っていいほどに逢いに来てくれないんだから! もう!」

姉様の豊満な胸に包まれながら「アンも、久しぶりだな」と挨拶すると、「ええ、久しぶり。ちょっと見ない間に小さくなって♪」と頭を撫でてきた。彼女の身長は163cmだから、完全に俺が見下ろされる立場になっている。

「ゼフィ姉様、捜していたんですよ」

「そうなの? ごめんね、ルシル。それで、どういった用件? それともただお姉ちゃんに逢いたかったとか? だとしたら嬉しいな?」

姉様の言うように、姉様に逢いに来た〜、って話なら喜んでもらえたんだろうが、残念ながらそうではないのだ。姉様にハグされたまま「あの娘を捜しているんだ、ゼフィ姉様」ここに来た理由を伝える。

「な〜んだ残念」

名前を口にせずとも俺の思考を読んだ姉様が肩を落とす。“ヴァルハラ”の管理者である姉様なら、“エインヘリヤル”がどのエリアに居ようとも瞬時にその居場所を割り出せることが出来る。

「えっと〜、中庭の花壇に居るわね。呼ぼうか?」

そして“エインヘリヤル”への念話も可能だったり、いつでもどこに居ても近くに召喚で来たりもする。が、「いえ。自分で行きます。ありがとうございました」と礼を述べて姉様の胸から離れる。

「え? ちょっ、神器王? デルタ達は!?」

「見捨てるつもりですか!?と、イプシロンは批難します!」

「この女はあなたの姉でしょう!? 何とかしてください!」

「ご慈悲を!」

デルタ達が半泣きで懇願して来るから、「ゼフィ姉様、アン。程々に頼むよ」と頼み込む。ここで散々イジられ、いざ現実に召喚された時に反抗されて寝返られては堪ったものじゃない。

「愛しのルシルからのお願いだし・・・」

「久しぶりに会ったかつての同僚だし・・・」


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