暁 〜小説投稿サイト〜
魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Eipic39おかえりなさい〜Rebirth〜
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ところで「デルタ姉様ぁ〜!」という悲鳴めいた声が聞こえてきた。この声は「イプシロン・・・」だな。デルタもそうだが、肉眼でもモニター越しでも関係なく、この目で見たものは複製できる。

(スキュラの姿とスキルはモニターでしっかり見ているため、登録はされているわけだ)

廊下の奥から「このままでは犯されると、イプシロンは危惧します!」とスクール水着姿な少女・イプシロンが駆けて来た。さらに廊下の奥から「姉たちを置いて逃げる妹がいますか!」と怒声が。この声はアルファだな。

「イプシロン、こっち! 最強の助っ人がここに居る!」

「ルシリオン・セインテスト調査官! 助けてくださいとイプシロンは懇願します!」

半泣きだったイプシロンやデルタを見捨てるわけにもいかず、「こっちだ!」と2人の手を引いて、3つ奥の扉を開けて入る。天蓋付きのベッドや鏡台、脚の長い丸テーブル、アンティーク調の肘掛椅子、ステンドグラスの扉付きキャビネットなどと言った家具がある15帖ほどの部屋。

「えっと、確かあの辺りに・・・あった」

シャンデリア側の天井に天井裏に抜けるための点検口。真下にテーブルを持って来て、「ここから上階に上がるぞ」と伝える。まずは俺から上がり、「ほら、手を伸ばせ」とテーブルの上に立ったデルタに手を伸ばす。

「あ、うん、ありがとう」

デルタの手を取って「あらよっと」軽々と引き上げる。正直、おそろしく重かったが彼女も1人の女の子。重いなんて言われたくないだろうと思い、言葉を呑み込んだ。次に「イプシロン」の手を取り、天井裏へと引き上げる。

「ありがとうございますとお礼を述べます」

「いや気にするな。で? 君らに一体なにが起きているんだ。アルファの怒りの声も聞こえていたが・・・」

四つん這いで天井裏内を移動し、上階へ上がるための点検口を目指しながらそう訊ねる。デルタとイプシロンは水着姿。アルファの怒声からして彼女も水着姿にさせられているんだろうと考えられる。

「何か判らないけど、ヴァルハラ(こっち)に来てからというものアン・アップルトンとかいう奴が、デルタ達の体をいろいろ触ったり着せ替えしたりしてくるの」

「しかもどこに逃げようとも隠れようとも、的確に捜し出してくる反則ぶりに、イプシロン達はもう、心が折れそうです」

「あー、あの女の子好きの・・・」

ある契約先世界で知り合った女性だ。好きなことがセクハラ、好きなものが可愛い女の子と堂々と宣言している、ちょっと残念な思考の持ち主だ。それ以外は普通に良い女性だんだが・・・。

「君たちはエインヘリヤルでの新入りという立場だからな。先輩としてのスキンシップなんだろう」

「えー! だからって会うたび会うたび、おっぱいやお尻を触られるのはノーサンキ
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