411部分:第三十三話 孫策、山越を討つのことその七
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第三十三話 孫策、山越を討つのことその七
「敵の数三万」
「それだけです」
「そう、わかったわ」
孫権は二人の話を聞いて頷いた。
「山越の兵は四万、そのうちの三万ね」
「対する我等は一万です」
「それで砦にいますが」
「守るには充分ね」
孫権はこう決断を下した。
「そしてその間にね」
「はい、雪蓮様が来られて」
「そうして」
「作戦通りね。それで行きましょう」
「はい、それじゃあ僕達もです」
「やらせてもらうぜ」
閉丸と骸羅が来て言う。
「山越は確かに手強いですけれど」
「俺の力見せてやるぜ」
「ええ、御願いね」
孫権は彼等にも笑顔を見せて言った。
「この戦い、負ける訳にはいかないから」
「ええ、揚州の人達の為にもですね」
「絶対だな」
「そう。そして降伏させた山越の民はね」
孫権も孫策も彼等の戦後を考えているのだ。
「私達の民にするの」
「つまり取り込むってんだな」
「そういうことじゃな」
今度はダックとタンが言ってきた。
「皆殺しにするとかじゃねえんだな」
「そうなのね」
「それはしないわ」
孫権はそうしたことは否定したのだった。
「彼等の揚州への侵攻を止めて私達の民を増やしたいだけだから」
「それは普通だしな」
「そうじゃな」
この時代ではということだった。ダック達もそれは理解していた。
そしてであった。そのうえでだ。
「よし、じゃあ姫様よ」
「孫権でいいわ」
こうビッグベアに返す。
「敵が来たからお願いね」
「ああ、派手に暴れさせてもらうぜ」
彼等は城門を精鋭達と共に出た。そうして門で敵を待ち受ける。
山越の兵達が殺到して来る。すぐに砦を囲む。
「来たわね」
「はい」
「はじまりですね」
「全軍迎撃用意!」
孫権も剣を抜いた。そうしてだった。
自ら砦の壁の上に立ちだ。敵を迎え撃つ。
敵兵は弓を放ち壁に梯子をかけようとする。しかしそこにだ。
「レディーーーーー、ゴーーーーー!!」
ビッグベアが最初に突撃を浴びせた。それで敵兵達が吹き飛ぶ。
続いてダックとタンがだ。その拳を振るう。
「よし!暴れるぜ!」
「わしも身体を動かすとしようかのう」
回転して体当たりし前に出て拳を放つ。彼等も山越の者達を倒していく。
そこに閉丸と骸羅も来る。彼等の戦闘力もかなりのものだ。
その思わぬ攻撃を受けてだ。山越の者達も狼狽する。
「な、何だこの連中は!」
「かなり強いぞ!」
「まず連中を何とかしろ!」
「ああ、今行く!」
こんな話をして向かう。しかしだった。
彼等は強い。まさに一騎当千だった。そしてそのうえだった。
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