409部分:第三十三話 孫策、山越を討つのことその五
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第三十三話 孫策、山越を討つのことその五
「是非やろうぞ」
「ああ、やらせてもらう」
「当然俺もだ」
マキシムも言ってきた。
「食べさせてもらっているだけはな」
「はい、皆で頑張りましょう」
「是非共ですよね」
周泰と呂蒙は彼等の言葉に明るさを取り戻した。
「そして平和な国をですね」
「築いて」
「いい娘達ね」
ヴァネッサはそんな彼女達の言葉に目を細めさせた。
「真面目で純真で。気に入ったわ」
「い、いえ私達はそんな」
「別に」
褒められて顔を赤らめさせる二人だった。
「ただ。前から思っているだけで」
「深くは」
「それが純真だというのよ」
ヴァネッサの目は細まったままである。
「その清らかさ大事にしておいてね」
「大事にですか」
「そうなんですか」
二人は顔を赤らめさせたままだった。そんな話をしてだ。
遂に山越に着いた。すぐに全軍船を下りる。
そしてだ。孫策は全軍の先頭に立って話した。
「さて、それじゃあすぐにね」
「はい」
甘寧が孫策の言葉に応える。
「ではすぐに」
「そうよ、一気に本拠地を攻撃するわよ」
実に孫策らしい言葉だった。
「いいわね」
「はい、ところで姉様」
孫権が姉に言う。
「飛翔と藍里ですが」
「前線にいるのね」
「砦にいます」
いるのはそこだというのだ。
「二人はどうされますか」
「そうね。二人にはね」
「はい」
「蓮華、貴女が向かって」
そうしてくれというのである。
「それでね」
「二人と共になのね」
「別働隊を率いて山越を攻撃して」
これが孫策の作戦だった。
「私は主力を率いて向かうから」
「二手に別れて同時に」
「ええ、そうよね冥琳」
孫策はここで周瑜に顔を向けた。
「今回の作戦は」
「はい、まずは孫策様が敵の本拠地を攻撃されます」
「その後は」
孫権はその周瑜に問うた。
「どうするの?私の部隊は」
「それによって本拠地を追い出された山越の軍に攻撃を仕掛けます」
「砦から出てなのね」
「そうします。これは敵が本拠地に止まっている場合です」
その場合というのだ。
「そしてうって出た場合はですが」
「その場合は策は二つあります」
今度は陸遜が話すのだった。
「まず孫策様の方に敵が来た時はです」
「私が攻めるのね」
「はい、そうです」
そうであると孫権に話す陸遜だった。
「そして蓮華様のおられる砦に攻め寄せた場合はです」
「私が攻めるのよ」
孫策が微笑んで話す。
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