406部分:第三十三話 孫策、山越を討つのことその二
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第三十三話 孫策、山越を討つのことその二
孫策に仕える主だった面々が揃っている。軍師はやはり彼女だった。
周瑜はだ。船の甲板に出て行く先を見ている。そうして傍にいる陸遜に対して言うのであった。
「ねえ穏」
「はい。何でしょうか」
「今回の出陣こそはね」
「そうですよね。何とか山越をやっつけないといけませんよね」
「そうよ。一度の出陣で終わらせるわ」
腕を組み前を見据えたまま言う周瑜だった。
「絶対にね」
「はい。それで飛翔さんと藍里さんにはずっと用意してもらいましたし」
「それに別の世界から来た面々もね」
彼等の名前も出て来た。
「皆来てもらったしね」
「かなりの数の人達ですよ」
「ええ、彼等も頼りにしているわ」
こう話すのだった。
「実際ね」
「ちょっと癖のある人達が多い気もしますけれど」
「どうも揚州に来る面々はその様だな」
ここでこう言う周瑜だった。
「他の陣営に比べてな」
「何か董卓さんのところは壮絶みたいですね」
「そうだな。キム=カッファンとジョン=フーンの二人がな」
「それは恐ろしい恐怖政治を敷いているとか」
「その二人のせいで今董卓のところにいる他の世界から来た者達は地獄を見ているそうだが」
「私達のところとは全く違いますう」
陸遜は穏やかな声だがそれでも言うのだった。
「私達のところは」
「雪蓮はそういうことはしないからね」
「ですよね。蓮華様もとてもお優しい方ですし」
「そう、二人共心がいいから」
孫姉妹は決して悪人ではないのだ。
「だからね」
「そうですよね。それでなんですけれど」
「うむ、山越に着いたらな」
「早速戦いですね」
「穏、策は考えているかしら」
周瑜は陸遜に顔を向けて問う。
「それは」
「とりあえずは幾つかは」
「そう。後は飛翔と藍里の話を聞いてね」
「そうしましょう」
こう話をしながら南下していく。その時別の船中ではだ。
周泰がだ。あたふたと狼狽していた。何故かというと。
「あ、あの祭さん」
「そうです、あまりにもこれは」
周泰だけでなく呂蒙もだ。あたふたとなっていた。
「飲み過ぎですよ」
「そうです。船の中なのに」
「船の中だからどうだというのじゃ」
黄蓋は平然とした顔でその二人に返す。
「お酒ちゃんはわしに飲んで欲しいと言っておるのじゃぞ」
「いえ、お酒はそんなこと言いませんよ」
「そうですよ」
あくまでこう言う二人だった。
「ですから。船酔いしますから」
「あまり飲まれては」
「御主等それでも揚州の者なのか?」
黄蓋は眉を顰めさせて二人に問うた。
「船酔いを気にするなどとは」
「祭様はそれでよくても」
「あの、他の方々は」
「あっ、俺?」
「俺か?」
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