第三章
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二人でコンビニに入って店員さんにおトイレの場所を聞きましたが店員さんは二人に申し訳ないといったお顔で答えました。
「申し訳ないですが今は清掃中で」
「そうなんですか」
「あと一時間は使えないです」
「一時間ですか」
「申し訳ありません」
そうだとというのです。
「その間お待ち頂けるでしょうか」
「わかりました、それじゃあ」
とても一時間は待てない、洋司のそうしたお顔を見てでした。お母さんはすぐに判断してコンビニを出ました。
そしてそこで、です、また車に乗って洋司に言いました。
「もう少し我慢してね」
「もう少しなの?」
「そう、もう少しよ」
こう言うのでした。
「いいわね」
「もう」
「わかってるから」
我慢しにくくなっていることはです。
「それは、けれどここのおトイレは使えないっていうから」
「だからなの」
「もう少しよ」
くれぐれもという言葉でした。
「いいわね」
「それじゃあ」
「あと少しだけ我慢をして」
本当にというのです。
「いいわね」
「それじゃあ」
「そう、あと少しだけね」
お母さんは車を急がせました、そして今度はショッピングモールに着いてからそのおトイレを使わせてもらおうと思いました。そうしてでした。
早くショッピングモールに行こうとしました、ですが。
幸いショッピングモールには着きましたが駐車場が空いていません、それでお母さんは必死にでした。
駐車場の車が空いているところを探しました、洋司はその間も助手席からお母さんに言ってきます。
「お母さん、もう」
「だからね」
「あと少しだけ?」
「そう、あと少しだけよ」
お母さんも必死です、駐車場の空いている場所を探して。
「我慢してね」
「だからもう」
「漏らさないで」
これだけはというのです。
「それだけはね」
「わかってるよ」
「それじゃあね」
「あと少しだけなんだね」
「我慢して、絶対にあるから」
空いていて車を停められる場所がというのです。
「車を停めたら」
「そうしたら」
「おトイレに行けるから」
ショッピングモールの中のです、そして何とかでした。
駐車場の外れ、ショッピングモールから見て一番遠くにあるその場所に何とか空いている場所を見付けてでした。
そこに車をバックで入れてです、停めて車から出てしっかりとロックまでしてそれからでした。
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