第一章
[2]次話
うんこがしたい
松喜実花はこの時困っていました、どうして困っているかといいますと。
「お母さん、僕うんこがしたくなったんだ」
「えっ、うんこ?」
「うん、ちょっとね」
息子の洋司がこう言ってきたのです。
「急になんだ」
「うんこがしたくなったって」
「近くにおトイレないの?」
「ないわよ」
息子にすぐに答えました。
「今は」
「車の中にいるから?」
二人は丁度お買いものに行く途中でした、家から車でモールまでお買いものに行っている最中なのです。
「だから?」
「そうよ、モールまで待てる?」
「無理かも」
洋司はお母さんに困ったお顔で言いました。
「ちょっとね」
「我慢して」
お母さんは息子に言いました。
「いいわね」
「どうしても?」
「そう、ショッピングモールまではね」
着くまではというのです。
「お願いだから」
「けれど」
「困ったわね」
本当に困ったと思ったお母さんでした。
「どうしようかしら」
「何か漏れそう」
「えっ!?」
この言葉にびっくりしたお母さんでした。
「駄目よ、漏らしたら」
「けれど何か」
「そこまで危ないの?」
「もう我慢出来そうにないよ」
「それだけは止めて」
お母さんの言葉は切実でした。
「お願いだから」
「わかってるけれど」
「ええと、ここだと」
今走っている場所の周りを見ました、周りは知っている場所ですがそれだからこそ困ったお顔で言うのでした。
「おトイレのある場所は」
「ないの?」
「ちょっとね」
そうしたお店はありません。
「ちょっとね」
「どうするの?」
「どうするって言われても」
困ったお顔で言ったお母さんでした。
「本当に」
「うんこしたいけれど」
「それはわかてってるから」
お母さんにしてもです。
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