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SAO−銀ノ月−
瞬間
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は、エギルにテッチ、《風林火山》のメンバーたちが連携でもって凌いでいたが、それにも限界は来る。最も損傷の大きいテッチとタンク役を変わり、振りかざしてきた大剣の側面を日本刀《銀ノ月》で叩き、斬り払いによる軌道の逸らしに成功する。

「エギルたちは!?」

「まだいけるさ!」

「ああ!」

 残るメンバーにも問いかけてみるが、どこからも頼もしい答えが返ってくる。またもや放たれた一撃も軌道を逸らせはしたものの、その威力に大きく体勢を崩されてしまい、後方から来たエギルと役割と場所を交換する。

「バリアを破壊します! レコンさん、レインさん、リズ、ノリ、お願い!」

「了解!」

 アスナからの指示に、即席で障壁の破壊組となったらしいメンバーが、他のプレイヤーの支援で障壁に近づいていく。斬り込んだアスナが障壁を発生させると、即座にレコンが闇魔法による弾丸を放ち、障壁が中心部から腐食していく。

「サウザンド・レイン!」

 そこに刀剣を雨のように発射するレインのOSS《サウザンド・レイン》も障壁に放たれたが、それとともにラスボスの身体中に散りばめられた紅玉が光ると、みるみるうちに障壁の強度が増していく。それによってか、レインのOSSが放ち終わっても障壁は健在だったが、まだまだと言わんばかりにリズたちが飛び込んでいた。

「リズ! ジュン! タル! 同時!」

「ああ!」

「はい!」

「せぇのぉ!」

 ノリにリズの号令の下、四人の攻撃が同時に障壁に炸裂する。ノリとリズの打撃武器が打ち鳴らし、ジュンの大剣が切り裂き、タルケンの槍が貫き。四者三様の一撃が障壁を揺らすと、障壁はバラバラと砕かれていた。そのまま四人は地上に降りていくと、その頭上を風切り音が響いていて。

 ――そして次の瞬間には、連動するかのようにラスボスの全身に散りばめられた紅玉が、残り数個となるほどに破壊されていく。

「援護に当たるなよ!」

 ユージーン将軍が警告するように、それらの破壊をもたらしたのは後方からのシノンを始めとする狙撃手たち。ラスボスによって縦横無尽に移動するフィールドすらも利用し、針の穴を通すような射撃で障壁を発生させる紅玉を撃ち抜いた。シノンの腕前はよく知っていたつもりだったが、それに合わせてくるメンバーが《GGO》に他にいることと、改めての狙撃に戦慄する。

「触手と幹に気をつけて! 本体を攻撃!」

「ショウキさんも前線へ! こちらは大丈夫です!」

「分かった!」

 そうして障壁を失ったラスボスに対して、アスナからの全力攻撃の指示が飛ぶ。回復したテッチにタンク役を任せると、再び疾走してラスボスへの最前線に向かっていくが、そこはやはり腰からの触手が道を阻んでいて。斬っても斬っても撃って
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