第三章
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ネットに書いて発散しているらしい、それでだ。
そのしつこさはかなりまになった、私はそのことを喜んで休日に彼とデートをしている時に笑顔で言った。
「しつこさかなりましになったわね」
「努力してるよ」
「切る様にしてるのね」
「これまでは本当に自然に消えるまでね」
「しつこかったわね」
「けれど君に言われたから」
こっちから切る、と言われてだ。
「努力しているんだ」
「それは何よりね」
「うん、それでだけれど」
「それで?」
「今日のデート夜はどうするのかな」
今は三時だ、賑やかな街の中を一緒に歩いている。彼はその街中で私に対してふとした感じで尋ねてきた。
「一体」
「夜は決まってるじゃない」
私は彼にすぐに答えた。
「飲むのよ」
「まただね」
「そうよ、またよ」
彼に笑って答えた。
「そうするわ」
「またなんだ」
「嫌な感じの返事ね」
「今日は大丈夫だよね」
今度は彼が曇った顔になった、そのうえで私に言ってきた。
「本当に」
「嫌な言い方ね」
「だって君飲むとね」
「大丈夫よ」
「いつもそう言ってるけれど」
「大丈夫って言ったら大丈夫なの」
あくまでとだ、私は彼に言い切った。
「いいわね」
「ううん、だといいけれど」
「とにかく今夜もね」
「飲むんだね」
「そうするわ、やっぱりデートの最後は飲まないと」
私的にはだ。
「しっくりいかないわ」
「平和に終わればいいけれど」
「酒乱の気はないつもりよ」
「それはそうでもね」
彼は苦い顔のままで私に言った、しかし私は気にすることなくだった。彼とのデートを楽しんでいって。
六時になると居酒屋に入った、二人で食べ放題飲み放題のお店にだ。そこでそれぞれの肴を注文して。
お酒も頼んだ、まずはビールからはじまった。
焼酎もウイスキーも飲んだ、ワインもマッコリも。とにかくどんどん飲んだ。
そして合わせて十五杯位飲んだ時にだ、彼は私に言ってきた。
「もう止めたら?」
「もう?」
「何種類も何杯も飲んでるよ」
「いや、これ位でしょ」
「飲み過ぎだよ」
見れば彼は焼酎をちびちびと飲んでいる、お顔は赤いけれど飲んでいる量は私よりずっと少ないのは確かだ。
「もうね」
「いや、もっとよ」
「飲みたいっていうんだ」
「あと一杯だけよ」
こう彼に言った、おつまみの烏賊の足を揚げたものも食べながら。
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