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恋姫伝説 MARK OF THE FLOWERS
398部分:第三十二話 孔明、妹を得るのことその七

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第三十二話 孔明、妹を得るのことその七

「それが一番よね」
「そうでしょ?だからね」
「うん、わかったわ」
 劉備はここで頷いた。
「それじゃあそうするわね」
「ええ、それじゃあね」
 こうして劉備は蓆や靴を作ることにした。そうしてそのうえで皆それぞれ時間を潰すことにした。そしてその間だ。孔明達は料理を作っていた。
 鳳統が野菜を切っているとだった。孔明が出て来て言うのだった。
「あっ鳳統ちゃん駄目だよ」
「えっ・・・・・・」
「そんな切り方じゃ怪我するよ」
 こう言ってだった。その鳳統から包丁を取って切りはじめるのだった。
「こうするのよ」
「あわわ・・・・・・」
「こっちは私がやるから」
 鳳統が困った顔になっていることには気付かない。
「鳳統ちゃんは向こうでお米洗って」
「そんな・・・・・・」
「先生」
 孔明は包丁を切りながら先生に言う。
「次は何をしますか?」
「そうね、次はね」
「・・・・・・・・・」
 鳳統は困った顔のまま弱ってお米を洗うだけだった。そんな中で孔明は先生と笑顔で話す。鳳統はその様子を見詰めるだけしかできなかった。
 こうして料理ができた。その味は。
「美味いのだ」
「そうだな、やはり朱里の料理は見事だ」
 満足した顔で言う張飛と関羽だった。
「味付けがしっかりしていていいのだ」
「鈴々に合わせているな。いや」
 ここで関羽は気付いたのだった。そうしてだった。
「私達全員に合わせてくれたか」
「はい、皆さん稽古をされてましたよね」
 孔明はにこりと笑って関羽のその問いに応えた。
「ですから塩分を強くしたんです」
「そうしてくれたのか」
「はい。お料理は美味しく食べてもらうものですよね」
 孔明の持論である。
「ですから」
「それでなのか。流石だな」
「とにかく美味しいのだ」
「そういえば鈴々はだ」
 関羽はいつも通りガツガツと食べる張飛を見ながら言う。
「料理はできるようになったのか?」
「できるようになっているのだ」
「お握りとお茶漬けなのだ」
 その二つだけだと思ったら違っていた。
「あと卵かけ御飯なのだ」
「お握りって中国人食べない筈だけれど」
「そうよね」
 ここで神楽とミナが言う。
「確か。冷えた御飯はね」
「食べないのじゃ」
「そうなのだ?」
 しかし張飛には自覚がなかった。
「そんなことはじめて聞いたのだ」
「私もだが」
「あたしもだけれどな」
「私もよ」
 趙雲に馬超、それに黄忠も言う。

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