55まだ夕方なのに血の匂いがする
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本日も濃い目の五時間目を過ごし、教室に帰ってきた祐一他ユリクマ会の一同。隣のクラスや近くのクラスでも生徒が戻り、平和が戻ったかに見えた。
しかし「天使の人形には生贄程度にしか思われておらず、ゆうくんの大半から愛されていなかった(十分の九)」と知り、号泣し続けている美汐さんなんかもいた。
「ゆうくんっ、グスッ、もうあたしなんかいらないのねっ、うあああああああっ!」
気が付いた香里が出席してしまったので、着座位置も祐一の隣は香里になり、座る場所がなかったとは言え「対面座位」でしがみつき、祐一の肩に顔を埋めて、ちょっと幼児退行なんかもして人称も子供の頃の「あたし」に戻り、オイオイ泣いていらっしゃっていて、「消音」されている教室内では、鳴き声を聞かせたい祐一本人以外には、舞と佐祐理と委員長ぐらいにしか聞こえていなかった。
(クソー、あのチンチクリンの貞操帯女、ボクの弟に抱き着くんじゃないよ)
現在「喜」の人格である舞は、先日まで「楽」の魔物が美汐の中を夜間の生活空間として居住し、美汐の体を使って狩りも行い、同居していたはずのヒキニートの魔物は、家主とは仲良くなかったようで、その友人のはずの魔物も、泣いている美汐を慰めるとか労うとか一切思わず、弟だった祐一に近づく「悪い虫」ぐらいにしか思っていなかった。
(あ、川澄さんの左手の魔物、また居なくなってる。今度は… 川澄さんじゃなくて、倉田さんの中にいるっ)
舞の左手の魔物が体の中に入っていないと、気が弱くなって祐一の所有も宣言できず、「悲劇の難病ヒロイン」の立場を完全活用して祐一に取り憑いて、「新しいご主人様ですね?」にもなってしまった祐一を、妹や親友たちからも強引に奪い取る気概が湧いて来なくて困る。
「あたしっ、川澄さんの左手が無いとっ、あの「魔物」が一緒にいて可愛がってもらわないとっ、もう一人で生きて行けないのっ!(精霊的な意味で)」
とか、事情を知らない教室内で、また絶叫告白して大問題発言をしそうで「舞*香里(性的な意味で)」がガチだと噂されてしまいそうな香里。
ついでに「川澄さんの左手が「魔物」って、どんだけ凄い技持ってんだよ? 加藤鷹? シャイニングゴッドフィンガー?」みたいな風評被害も広がる。
それも佐祐理の両刀、舞と祐一を狙っているガチ恋敵で泥棒猫である。
もし名雪みたいに舞に壁ドンされながら「…私の子供を産んで欲しいの」とか言われると、
「え? あたし達女同士で結婚もできないのに、子供だけ? でも川澄さんの子供だったら欲しいかも、それも左手の魔物だったら?」
とか、本来の性癖を活かして舞のレズ行為と栗と栗鼠を、だいしゅきホールで受け入れてしまい、属性は攻めでタチなのだが一時的にバリウケねこさ〜んになって、祐一と舞の血が繋がった姉弟の愛の結晶をお腹
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