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KANON 終わらない悪夢
55まだ夕方なのに血の匂いがする
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殺されまくって「惚れてしまえば痘痕も笑窪」「破れ鍋に綴じ蓋」でブサイクな女にマジ恋。
 恋愛の神様も激ヤセの神様も全部降りてきてしまい、キモいデブ、ブサイク、ヲタク、ガリ勉の軍団員も腐女子の大好物のイケメンぞろいに大変身。
 虐めてたクソ女から告られてしまい「好きで可愛かったから虐めてた」とか言われる事態にまでハッテン。
 カレカノで総一朗くんの友達のつもりだったデブキャラみたいに、怒った女神様からもクソ女を手酷く振るように言い渡されて、その通り実行するとトラウマからも救われた。
 性格の良さだけでガンガン告白されまくり、(多少顔は悪くても)一生の伴侶としては最高の人物として慕われた女子。

(そんな座古ちゃんにお土産だ)
 栞に渡したような預金口座では無く、座古には厚めの書類入れを手渡した。
「あ、これ?」
 そこには自分の両親の死亡保険金を何度も着服して、自分と妹を放り出して教団に捨てた叔父の、交通事故記録と死亡証明書、自損一億円以上の保険契約書があった。
「やっぱりそうでしたか、自分で行って、苦しめてから殺してやろうと思ってたんですけど、見つから無かったはずですね、もう死んでましたか、仕事早いですね」
(ふふ、座古ちゃんの手は汚させないよ。叔父さん、何時間か足の自由無くしながら運転させられて、空いてる高速道路150以上ですっ飛ばして、何でこうなったか耳元で囁いてやったらずっと「助けてくれ、許してくれ、もうしない、金は返す」って泣いてたよ。体力か精神の限界でハンドル操作誤って、中央分離帯に激突、空飛んでひっくり返って、生きてる間に車燃え始めて、車の部品と人間の境界がわからないぐらいグッチャグチャになって燃えてから死んだよ)
 現場検証の写真だけだったが、削れて吹き飛んだ分離帯のガードレール。それを発射台のように飛んで、反対車線の上を超えて畑に着地して、数十メートル転がって破片を撒き散らして、鉄とプラスチックの固まりになってから燃えた車の写真があった。
「ああ〜、自分で何も出来ない昨日まででしたら、床に這い蹲って土下座して感謝してましたね。コイツの保険金の受取人アタシらなんですか? 普通は叔母さんか従姉妹ですよね?」
 一時預かられた時、虐め虐待ネグレクト、何でもありだった叔母と従姉妹の行方も聞いてみる。
(一緒に乗ってたよ、燃えて炭化してるからわからないけど、叔父さんが刺して三人共死にかけ、それを車に詰め込んで一家心中だ。叔父さん「こんな事させないでくれっ、娘だけはっ、殺すなら俺だけ殺せ〜〜っ!」って、ずっと泣いてたなあ、ビデオもあるよ、見る?)
「いえ、キモすぎてヤです。両親の死に方まで再現してくれましたか、流石ですね」
 座古の両親は、月宮の里を抜けようとしたとか、その程度の罪で自分の手で妻を殺害させられ、自動車事故
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