第23話
[10/10]
[8]前話 [9]前 最初 [2]次話
組”は”特務部隊”の指揮下に入る事に対して拒否権を発動できる事もちゃんと書いてあるから、”Z組”のみんなは”特務部隊”の指揮下に入る事を拒否できるわよ。」
「へ………」
「確かに第五条にも緩和条件があって、その内容が『特務部隊はトールズ士官学院特科クラス”Z組”が特務部隊の指揮下に入る事に対しての拒否権の行使を認める事並びに”Z組”が特務部隊の指揮下に入る事を了承した際は特務部隊は”Z組”の意見も聞き、その意見が有用な内容ならば取り入る事。また、”Z組”が特務部隊の指揮下に入る事に対して拒否権を発動した際メンフィル帝国は”Z組”に”軍資金”として7億ミラを贈与する』と書いてあるから、”Z組”のみんなは”特務部隊”の指揮下に入る事に対しての拒否ができるね……」
「しかも”軍資金”として7億ミラまでわたし達にくれるって、どういう事?」
レンの指摘にマキアスは呆け、ジョルジュは和解条約書を確認して呟き、フィーは不思議そうな表情で首を傾げてレンに訊ねた。
「うふふ、アルフィン皇女がシルヴァンお兄様達に嘆願したお陰でその緩和条件が追加されたそうよ。で、7億ミラは”学生”の為だけに頭を下げたアルフィン皇女を評価したシルヴァンお兄様の配慮で軍資金をあげる事にしたそうでね。軍資金の金額は”Z組”だから、7億ミラにしたとの事よ♪」
「アルフィンが………」
「”Z組”だから7億ミラにしたって、メンフィルの金銭感覚って一体どうなっているのよ……」
「こんなことになるんだったらボク達の組をもっと数字が高い組にしておけばよかったね〜。そしたら、もっとたくさんの軍資金を貰えたかもしれないし。」
「よく君はこの状況でそんな呑気な事が言えるな………」
レンの説明を聞いたオリヴァルト皇子は驚き、サラ教官は疲れた表情でため息を吐き、マキアスは呑気な発言をしたミリアムの言葉を聞いて脱力した。
「……レン皇女殿下。オレ達を指揮下に置こうとしている”特務部隊”の人達は一体どういう人達なんだ?」
「うふふ、そう言えばまだ肝心の”特務部隊”のみんなを”Z組”のみんなに紹介していなかったわね。すぐに呼ぶからちょっと待っててね。――――こちら、レン・H・マーシルン――――」
ガイウスの疑問を聞いて小悪魔な笑みを浮かべたレンは通信機を取り出してある人物と通信をした。そして数分後扉がノックされた。
「―――レン皇女殿下、”特務部隊”、参上致しました。」
「ご苦労様。全員部屋に入って。」
「――――失礼します。」
そしてレンの許可が出ると扉が開かれ、白を基調とした真新しい軍服を身に纏ったリィンを先頭に”特務部隊”の隊員達が全員部屋に入室した―――――
[8]前話 [9]前 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ