精神の奥底
67 手負いの星たち
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画を続行する手段は見つけたけど、それが本来の計画に比べて不安要素があった』
「不安要素……」
『もしくは全く別の計画を始めたとか、計画の再起動のついでに規模を拡大するつもりだったとか』
「どちらにしろ、ノルマを達成しているとすれば、計画を起こすにせよ起こさないにせよ、しばらくは雲隠れする可能性が高いわけだ」
『そういうこと』
シドウは不自然に割れた窓ガラスに違和感を持つ。
火事で割れたにしては不自然な割れ方だ。
まるで人がガラスを突き破って外に放り出されたようだった。
「下手に動けば勘付かれるしな。いや……警察もサテラポリスもアテにならないか……」
『いやシドウちゃんとシンクロナイザーの2人が勘付くようなら十分な脅威だと思うけどね』
「それはどうかな」
『もし私がValkyrieなら、ちょっと尻尾出す度に毎回毎回襲撃されて命落とすようじゃ堪ったもんじゃないわ』
「確かにな……ん?」
『どうかした?』
「恐らく図書室内で争ったが、この窓を突き破って……おいおい」
テラスに出てみると、庭は図書室に勝るとも劣らない惨状と化していた。
西洋の城の庭園をイメージしたであろう広場は、主を失って荒廃した城の庭園に成り果てている。
「こりゃぁ酷いな。庭がメチャクチャだ。芝生がやられているし、凍ってる」
『バトルカード?』
『いえ。バトルカードのレベルでここまでの破壊は不可能です』
『うっ!?びっくりした。脅かさないでよ、アシッドちゃん』
アシッドが回線に介入する。
ミツバはいきなりのことで椅子から飲み物を吹き出したようだ。
若干咳き込んでいる。
だが確かにアシッドの言う通り、バトルカードの威力だけではここまでの破壊はできない。
「お前の意見は聞かせてくれ、アシッド」
『ハイ。分析の結果、戦闘からそう時間は経っていないと推測されます。しかしここ数時間以内にスターダストの存在は確認できませんでした』
『じゃあ、スターダストのじゃないってこと?』
「別の電波人間……ッ!?」
シドウはその場で立ち止まり銃を構える。
すぐに近くの柱に隠れ、周囲の状況を伺い始めた。
『シドウ?』
『シドウ?何かあった?』
「いや……視線を感じた気がしたんだが……アシッド、近くの生命反応は?」
『依然、ノイズの影響で検出不可能です』
『気のせいじゃない?』
「だといいんだが……」
シドウは一度、深呼吸して落ち着く。
『それより早くお暇した方がいい。いつ警察が来てもおかしくない』
「そうだな。とりあえずハートレスの隠れ家のリストを回ってみる」
『ハートレスなら情報持ってるかもしれないし』
「あぁ。それにシンクロナイザーも一緒にいるかもしれない。とりあえず目的は一緒のようだし、共闘は無理
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