第49話<思い出と確信>(改)
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「本当にあいつなら何か思い出すんじゃないかって」
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マイ「艦これ」「みほ2ん」
第49話 <思い出と確信>(改)
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夜になると昼間の暑さがウソのように収まって美保鎮守府にも良い海風が吹く。
昼間は救護に伴って混乱していた食堂も夜になると落ち着きを取り戻していた。
いつもは秘書艦と夕食をとることが多いのだが今夜は彼女が夜勤に就いていた。
その代わりというわけではないが今、私の目の前には大淀さんが座っていた。まだ本調子ではないようだが想像した以上に速く回復したようだ。
とはいえ大淀さんも秘書艦同様に超がつく生真面目さだから正直ちょっと会話が弾まない。
(祥高さんほどの威圧感は無いけど)
……この生真面目さって言うのは司令部つきの艦娘の特徴なのだろうか?
私も多少は気を遣って今日の昼間の戦闘の話は避けようとしていた。
でも、もともと私自身の『話題の引き出し』が少ないから……結局そこに話題が戻ってしまう。
私は彼女の顔を見ながら何度も思う。
(大淀さんには、他のネタは無いのか?)
……無いよな。
彼女だって夕立と同じく外を出歩く機会も少ないだろう。
(そういう趣味があるようには見えない)
でもちょうど今、何となく寛代の搬送の話題になった。
そうだ! コレ幸い……と、私は昼間に寛代が、あの路地で見せた武勇伝を大淀さんに披露した。
「……え、そんなことがあったのですか?」
最初は驚いていた彼女だったが私の話を聞いて少し思案してから言った。
「それはきっと、寛代ちゃんに確信があったからだと思います」
「確信? なんの?」
私は首をかしげた。
今ひとつ分かっていない私に彼女は補足説明をしてくれる。
「つまり深海棲艦が本当は轟沈した艦娘だということ。もしその敵が元々艦娘であれば、きっと自分を撃っては来ないだろうと思ったのでしょう」
「でも結果的には撃たれたから……それは違うだろう」
私は否定した。
しかし大淀さんは淡々と反論をする。
「ええ。結果を見ればそう思うのは無理もありません。でも私がもし寛代ちゃんと同じように、その場に居合わせていたら……きっと同じ行動を取ったでしょう」
これは少々意外な答えだった。
「へえ、そんなものかなあ?」
私はやっぱり首をかしげた。
するとそこに天井から降ってきたような声が聞こえた。
「アタシも、そう思うな」
「あ、北上か」
……いつの間に。
そのまま「ンしょ!」……と言いながら彼女も私と同じテーブルにお
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