第十一話 空の港町その九
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「パスタにな」
「好きか、それだけ」
「ラザニアが一番だけれどな」
「パスタ自体が好きか」
「そうなんだよ、だからついつい多く注文したな」
「肉よりも好きか」
「だってよ、パスタは美味いしこうしたら野菜食えるだろ」
ラザニアの中にある大量のトマトの味も楽しみつつの言葉だ。
「だからだよ」
「トマトが主だな」
「トマトは医者泣かせっていうしな」
久志は英雄にこうも言った。
「トマトが赤くあると医者が青くなるってな」
「ギリシアの言葉だったか」
「それかスペインか?いやイタリアか」
「どちらにしても南欧だな」
要するに地中海側の国々だ。
「そうだな」
「ああ、まあトマトもたっぷり食えるだろ」
「それで野菜も食えるからか」
「いいだろ」
パスタをメインにすることはというのだ。
「そうだろ」
「それはその通りだな」
英雄もラザニアを食いつつ久志のその言葉に頷いた。
「野菜も食うべきだ」
「だろ?俺達果物を食う時が多いけれどな」
「野菜からもビタミンを摂った方がいい」
「そうも考えてるからだよ」
「パスタをよく食うか」
「そうしてるんだよ」
「成程な」
「まあフェットチーネはトマト入ってなかったけれどな」
こちらはペペロンチーノだった、大蒜と唐辛子であっさりと味付けをしたものだった。
「まあそれでも大蒜と唐辛子も栄養があるしな」
「だからいいか」
「まあ肉もいいけれどな」
「パスタをメインで食うのもよしか」
「トマトや大蒜、唐辛子と一緒にな」
「ビタミン等も摂取するか」
「そうした意味もあるしな、だから俺はこれからもだよ」
英雄と別れてからもというのだ。
「こうして食うぜ」
「パスタをか」
「そうするぜ、ワインも飲みながらな」
「何処かの少佐はワインとステーキばかりだが」
「ああ、イギリス人の髪が長い少佐さんだな」
「ゲイのな」
「あの人確かにそんな食生活だな」
朝はワイン一本を朝食にして昼と夜はステーキとワインだ、ただしステーキでなく他の肉料理の場合もある。魚も食べるとのことだ。
「そんな食生活はな」
「御前はしないか」
「やっぱり野菜や果物も食わないとな」
「魚もだな」
「そっちも好きだな」
「ではカルパッチョやアヒージョも食うか」
「パエリアもな」
この世界にあるこうした料理もというのだ。
「食うぜ」
「わかった、ではそうしたものも食って健康でいることだ」
「それで魔神も倒せっていうんだな」
「健康な身体があってこそだ」
まず第一にというのだ。
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