第十一話 空の港町その八
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「そっちも大変な状況みたいだけどな」
「東の島も群雄割拠とのことだ」
「こっちの島も西の島も一緒だな」
「物騒な状況だ、巨人も出るそうだ」
東の島でもというのだ。
「それも同じだ」
「あの連中もか」
「そうだ、だがあいつ等もだ」
「倒していくか」
「そうする、だから御前もだ」
久志もというのだ。
「巨人達も倒しておけ」
「そうするな」
「それとだ」
こうしたことを話しつつだ、そのうえでだった。
二人でペンネも食べた、そこからラザニアも食べるのだがここで久志はこれまで以上に明るい顔になって言った。
「ラザニアいいな」
「好きか」
「スパゲティもフェットチーネも好きだけれどな」
もっと言えばペンネもだ。
「ラザニアはその中でもなんだよ」
「とりわけ好きか」
「そうなんだよ、実はな」
「だから楽しみにしてるんだな」
「そうだよ、ラザニアは最高だぜ」
「そこまで好きか」
「また言うが大好物だよ」
そこまで至るというのだ。
「パスタの中でもな」
「そうだな、ラザニアもパスタだ」
英雄もこのことを言った。
「そしてその中でもか」
「ラザニアが一番好きなんだよ」
「だから楽しみか」
「薄くて広い生地とトマトとチーズ、挽肉の組み合わせがな」
何といってもというのだ。
「いいな、確かに」
「それは俺も同じだが」
「一番好きかっていうと違うか」
「俺はスパゲティが一番好きだ」
こちらがというのだ。
「特にネーロがな」
「イカ墨のあれか」
「あれが一番好きだ」
「この店にはなかったからな」
「だから頼まなかったがな」
「それじゃあある店に行けばよかったな」
「いい、俺達の世界で食う」
イカ墨のスパゲティはというのだ。
「そうする」
「そっちで食うか」
「起きた時にな、そして今はだ」
「ラザニア食うか」
「これを食って次はだ」
「ああ、鳥肉食おうな」
「そちらも楽しみだ」
「メインだけれど何かな」
少し苦笑いになってだ、こうも言った久志だった。
「後回しになってるな」
「そうだな、確かに」
「パスタばかり食ってな」
「お互い好きだということだな」
「美味そうなの全部注文したらな」
食べられるだけだ。
「そうしたらこうなったんだよ」
「御前が選んでだな」
「そうなっただけだけれどな」
「しかしそれでもだ」
「パスタが四種類で肉とデザートがそれぞれ一種類ずつ」
「偏ったものだ」
「それはそうだな」
久志も否定しなかった、笑いつつも。
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