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〜異世界BETA大戦〜 Muv-Luv Alternative Cross Over Aubird Force
兆し
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る立派な有人惑星と言える。
ただ、未だテラフォーミングがされていないため、都市以外は居住には適さず、都市の外では常にLSS−ライフサポートスーツ(宇宙服)を着用しての活動が必要な星であった。
直径も太陽系でいうところの月よりもやや大きい程度だが、重力調整に手間や莫大な費用がかかる事もあり、テラフォーミングや大規模な移民計画などはあるが、中々進んでいないのが現状だ。
そもそもデトロワ本星はそのほとんどを氷と海に覆われている惑星であり、首都も海中にあるという珍しい水系惑星国家なのだが、密閉された各都市の中は常に新鮮な空気と水が供給されており、人々はあまり不自由を感じてはいなかった。
そのため、リグルスにいるデトロワ人たちもそんな生活には慣れっこではあるようだ。
緑や自然を感じたければ、同じデトロワ領である緑豊かなトノスやロドリグへ行けばいいじゃない?と皆考えていたのだろう。
ただデュミナス戦役の前まではトノスもデトロワ領であったが、独立してしまい今ではロドリグだけとなってしまったが。
リグルス駐留のデトロワ軍は駐留軍総司令部を頂点に3つの部隊があった。
一つ目は惑星防衛艦隊―デトロワ軍第2任務艦隊(艦艇数60隻余、随伴艦載機216機)
二つ目は辺境警備艦隊―デトロワ軍第3警備艦隊分艦隊(艦艇数50隻、随伴艦載機100機)
三つ目はリグルス地上軍―デトロワ軍第2野戦軍(陸戦6個師団、機動2個師団、航空機600機、スクワイエル648機、戦闘車両8,000台)
小惑星を防衛する戦力としてはやや過剰に思えるが、トノスを失い工業生産力をこれ以上落とせない事、星系の最外周であり国境としての備えが必要な事、そして何より1億5000万人の市民という人的資源保護の為、特に戦力が割かれている。
工業生産力がかなり高かったトノスはかつてデトロワの兵器廠と呼ばれ人口も35億人いた。
それに比べ、ロドリグは農業や畜産、漁業などの第一次産業が盛んであり人口は10億人、緑は多いが工業生産力がリグルスよりもだいぶ低い為、十分な守備隊の配置が無く、先のBETA侵攻の際には陸上兵力含め戦力不足に陥ったという経緯がある。
デュミナス戦役とそれに続くエレミア戦役で失ったデトロワ連邦の国力と戦力はあまりに大きく、その回復には少なくとも15年以上かかると言われている。
ここへ来て外宇宙からの未知の敵の侵略に対抗する為に、かなりのリソースを割かれ国力復興に大きな痛手を強いられているのだった。
母艦へ戻ったニルセン曹長は、戦況を確認するため格納庫からまっすぐに
艦橋
(
ブリッジ
)
へと向かった。
途中、艦で面倒を見ている猫が窓の桟にうずくまって外を眺めているのを横目で見て、癒された想いを抱きながら艦橋の扉を開けて中に入る。
猫はニルセンの後ろ姿をチラッと見ると
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