第7章 聖戦
第171話 介入者
[7/8]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
余計な介入者が居た事に因って頓挫させられる事となったのだがな。
ウハウハ・ハーレム計画って……。もう呆れて言葉も出て来ない状態なのだが……。
ただ、ひとつはっきりした事がある。それは此奴が星読みでも何でもないと言う事。星読み……つまり未来を予知する事が出来る能力者ならば、自分が動く事に因って、自らの予知した歴史的な事実を改竄すれば、その直後にもう一度能力を行使すれば改竄した結果で変化した未来を改めて予知する事が可能となる。しかし、此奴は自らが動く事に因って歴史を変えると、自分の知っている歴史の流れから外れる事と成る……と言った。
これはこの道化者の能力を知る上では重要なヒントとなるのは確実でしょう。
「成るほど、良く分かったよ」
もう、ウハウハ・ハーレム計画の一言で、此奴の相手をする事に疲れ切って終った俺が、嘆息混じりにそう吐き出す。
そして、
「オマエが平行世界の存在と言う思考を持っていない事も理解出来たし、カオス理論が一切理解出来ていない事も理解出来たよ」
本当に話してくれてありがとサンやな。
かなり投げやりに気分でそう言う俺。本当に気分的には、命冥加な奴だな。阿呆の血を分けてくれた両親に感謝すると良い。少なくとも俺はオマエを相手にする気力も湧かなくなったよ……と言う感じ。
取り敢えず、貴方は何処か他所の国で自分一人だけで幸せになって下さい。出来るだけ俺から遠くに存在する国で。そう言う気分。
そう言いながら、右手でまるで野良犬を追い払うかのような仕草をして見せる俺。
そう、平行世界。おそらく、この目の前の道化は何モノかに、ソイツに取って都合の良い未来と言うヤツを教え込まれ、その言葉に従って世界を動かせば混乱したハルケギニア世界を救う事が出来る……とでも言われ、それを馬鹿正直に信じ込んだのでしょう。
但し、そんな物は砂上の楼閣に過ぎない。
そもそも、その介入者と言う表現を此奴が使った事からも分かろうと言う物。
まして、コイツは自らが英雄となって世界をより良い方向に導くとは言っていない。ヤツが言ったのは、ルイズとサイトがどうにかしてくれた、と言う内容。
つまり、本来ならコイツ自身もその介入者と呼ばれる存在の可能性がある……と言う事だと思う。
その理由は、何故、オルレアン大公やティファニアの両親が死ぬ事を阻止しようとしなかったのか、の問い掛けに対する答えが証明していると思う。
やろうと思えば歴史に対して干渉出来るけど、それを行うと其処から先の未来の展開が読めなくなるのでやらなかった、と言う部分に。
「何とでもほざけ、介入者」
本来いないはずのガリアの王太子と言う存在が世界の混乱の中心に居るのは間違いない。
そもそも、ガリアの王にはトリス
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ