子供編
俺の双子の妹は。〜1〜
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俺の名前は、ラインハルト・フォン・ミューゼル。
下級貴族である父、セバスティアン・フォン・ミューゼルとクラリベル・フォン・ミューゼルの間に生まれた。
5歳年上の俺の姉である、アンネローゼ・フォン・ミューゼルと双子の妹である、クラウディア・フォン・ミューゼルが、家族だ。
母は、俺が幼い時に亡くなっており、あまり覚えておらず、父は最近まで、アルコール中毒だった。
俺にとって、日常は、近所の奴に喧嘩を売られ、買い、勝つ。父は、よくわからない事を言い、姉上は、優しい。妹は、俺が暴れると止めてくるが、基本的には、あまり近づいて来ない。電気や、水道が使えないのは、当たり前。
そんな、家庭で育った。
少しずつ、変わり始めたのは、クラウディアが、俺に姉上の手伝いをしろと言い始めた頃からだ。
その時、始めて知った。姉上が、学校に行けてない事を。
クラウディアは、「私は、アンネローゼ姉上に幸せになって欲しいからですよ。」と言い俺に手伝いを教えてくれた。
はっきり言って、とても、悔しかった。だから、クラウディアよりも先に手伝うようになり、クラウディアと喧嘩をした。
姉上が、笑う事が、クラウディアが笑う事が増えた。
その日のスープの味は、忘れられないものとなった。少し、塩を入れ過ぎたみたいで。
次に変わったのは、クラウディアが、父上に要約して「お酒を飲むのを止めてください。」と言い放った時だった。
あの時は、とても幸せで、恥ずかしかった。でも嬉しかった。
8歳の時に下町に引っ越して始めての友達が、出来た。
ジークフリード・キルヒアイスだ。
俺は、キルヒアイスの方が良いと言ったのに、クラウディアは、ジークの方が良いと言い、喧嘩し始めた俺たちをキルヒアイスが、止めてくれた。
クラウディアには、勉強、運動、力の強さで勝っているのに口では勝てない。
俺に頼ってきた事も一度もない。
はっきり言うと、怒った時のクラウディアは本当に怖い。
情けないがな。
其れは置いといて、2人目の友達は、国民学校で、何かと喧嘩を売ってきたレオン・フォン・ツァーベルだ。
レオンは、俺と喧嘩しては負け、クラウディアと言い争っては負け、其れでも喧嘩を売ってくる奴だった。
クラウディアが、完封無きまでに叩きのめしてからは、誰も喧嘩をクラウディアに売って来なくなり、逆に俺に喧嘩を売ってくる事が増え、クラウディアが、喧嘩しないでいただけますか?ラインハルト兄上と言い、そんな、悪い日課は今すぐ、捨ててください。と言われた事が今でも記憶に残っている。
現在進行形で言われていると言っても過言ではない。
まあ、こんな感じで幸せに過ごしていたのに嵐が訪れてきやがったみたいだった。
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