暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのはエトランゼ(異邦人) 再構築
2部 P・T事件
5章 宿命が閉じるとき
時の庭園での死闘
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もぶつかった、真っ白な服の女の子。
まっすぐに向き合ってくれた女の子
何度も出会って、戦って、何度もわたしの名前を呼んでくれた。
何度も、何度も・・・
そう確かにあの白い服の女の子は言っていた」

(――捨てればいいってわけじゃない、逃げればいいってわけじゃ――もっとない)

 フェイトはベッドから静かに降り立ち、
その手に破損したバルディッシュを優しく握り、話し掛ける。

「わたしたちの全ては、まだ始まってもいない。
そうなのかな、バルディッシュ?」

 主の言葉に答えるように破損している状態にも関わらず、
ミシミシという音を出しながら起動状態となった。
主であるフェイトの背中を押しているようであった。

「Get set」

「バルディッシュ・・・?」

 そんなバルディッシュの姿に、フェイトは涙を流しながらバルディッシュを自身の胸に抱きかかえる。

「そうだよね。バルディッシュもずっとわたしの傍にいてくれたんだよね。
お前も、このまま終わるなんて、嫌だよね?」

 バルディッシュはフェイトの言葉に返事をするように、強く明滅する。
すると、フェイトは涙を拭き、バルディッシュを構える。

「上手く出来るかわからないけど、一緒に頑張ろう」

 フェイトは、静かに、だが力強く言葉を放つと同時に、
自身の魔力を両手に込める。すると、
あっという間にバルディッシュが修復された。
そして、漆黒のバリアジャケットを纏い、その上からマントを羽織る。
 

「わたしたちの全ては、まだ始まってもいない。
だから、本当の自分を始めるために、今までの自分を終わらせよう」

不意に医務室の扉が開いてフェイトはびっくりしているようだった。

「決心はついた?」

「私もいくよ」

「そう?ならあそこまで私もつれてってくれないかな」

「うん」


 時の庭園内部

 なのはとユーノ、そして二人と合流したアルフは駆動炉を目指し、最上階を上がっていた。だが、最初は順調であったが、駆動炉が近づくにつれ、傀儡兵の数が多くなり、三人は苦戦を強いられていた。
なのはは射撃魔法を放ち、次々と傀儡兵を撃破していくが、
多勢に無勢
倒しても倒しても現れる傀儡兵に精神的に疲れが来ていて苦戦していた。

「くっそっ、数が多いっ!」

「だけならいいんだけど……っ!」

「なんとかしないと……」

 そう、傀儡兵の力は一体が魔導師ランクAほどの実力があり、そう簡単には倒せるような強さではない。
いくらなのはが才能豊かで魔術師としても経験を多少つんだからといっても焦りがあせりを呼んでいた。

「あっ!?」

 なのはは焦りと疲れから周囲を見渡すのを少しはずしていた。

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