ガンダムW
1741話
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どちらにしろこのような場所にアジトを持っているレジスタンスに支払える金額だったり、物資ではない。
にも関わらず、俺は男に対して頷きを返す。
「ああ、それで構わない。そもそも、シャドウミラーが……そして雇い主の連合軍が戦う相手はトレーズ派だ。そのトレーズ派の戦力を少しで減らせるのなら……そしてトレーズ派に抗う集団の戦力が増すのなら、こちらにとっては最善の結果だ」
「……なるほどな。これで俺達の志に云々とか言われていたらちょっと信じることが出来なかっただろうけど、そういう事なら遠慮なく力を借りようか。……トロワの奴がいてくれれば、もっと良かったんだろうけどよ」
「サーカスの方に行ってるからな。向こうでも何か騒動が起きてなければいいんだが」
仲間に会いにサーカスに行ったトロワだったが、ここをトレーズ派のMSに見つけられた以上、向こうも確実に無事だとは言い切れない。
特にトロワはシャドウミラーのメンバーという訳でもないので、五飛のように鍛えている訳でもない。
勿論ガンダムのパイロットである以上、この世界の平均以上の力は持ってるのだろうが……それでも、MSを相手に生身でどうにか出来るという訳でもないのは事実だ。
「ま、とにかく今はこっちの方が先か。使える戦力は何人くらいいる? それと武器もだ」
「そう言われてもな。人数は30人以上いるし、もっと集めようと思えば集める事は出来るが……来るのはMSだろ? こっちの戦力が何人いても、そう簡単に勝てるとは思えないんだが」
「ああ、そっちは心配しなくてもいい。MSそのものはこっちでどうにかする。お前達は向こうのMS以外の戦力をどうにかする事を考えろ」
「……本気か? いや、そうしてくれればこっちは助かるけどよ」
「本気だよ。魔法使いってのは不可能を可能にするんだぜ?」
代わりにローエングリンを正面から受けて機体が爆発したり、生身で宇宙に放り出されたのを回収されて記憶を奪われて敵にいいように使われたりといった事にもなりかねない台詞を呟き、綾子に視線を向けると、そのままアジトを出る。
既に外ではMSが空を飛ぶ音が周囲に響き渡っている。
レジスタンスは、戦いの準備を整えて本当に俺達がMSを倒せるのかどうかを見ているだろう。
まぁ、幾ら魔法を目の前で見せたからって、それでMSをどうこう出来るとは思わないよな。
空間倉庫じゃなくて、炎獣辺りを見せつけておけば、また話は違ったのかもしれないが。
「来るぞ」
「分かってる」
そう告げる綾子は、愛用の物干し竿を手にしている。
トーラスカノンですら斬り裂くだけの能力を持っている綾子だ。
エアリーズのチェーンライフルは、寧ろいい獲物と言えるだろう。
そんな俺達から少し離れた場所には、五飛の姿もある。
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