ガンダムW
1741話
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、元々が自分の所属していたサーカスについて心配だったんだろうから、それも分からないではないんだが……妙な騒動に巻き込まれないといいんだけどな。
「あの子供もレジスタンス……って訳じゃないのか?」
「ああ、まあな。この近くにある村の子供だよ」
困った様子を見れば、出来ればここに来て欲しくないと思っているのが分かる。
子供を戦いに巻き込みたくないというのは、素直に褒めてもいいだろう。
「なぁ、なぁ、あんたが魔法を使えるのか? なぁってば!」
俺がレジスタンスの男と話していると、その子供が目を輝かせながら話し掛けてくる。
「あー……まぁ、そうだな。ただ、今はちょっと忙しいから、お前の相手をしている暇は……うん?」
話している途中で、ふと言葉を止める。
何だか、このアジトの中で騒いでいる声が聞こえてきた為だ。
「ん? 何だ? ……ちょっと待っててくれ。少し様子を見てくる」
俺の案内をしていた男も、そう告げると俺の前から去っていく。
何があったのかを確認しに行ったのだろう。
「アクセル、ちょっと危険みたいよ、ここ?」
そう言って俺に近付いてきたのは、綾子。
何故か棒きれを手に持ったまま、そう告げてくる。
「危険?」
その言葉に、思わずそう返す。
危険は危険でも、少なくても俺にとってそこまで危険ではないというのは、念動力が反応していない事からも明らかだ。
ただまぁ、俺じゃなくてここが危険だというのを考えれば、それは有り得るのか?
そして、ここが危険だとなると考えられる最大の要因は……
「トレーズ派か?」
「ええ。エアリーズ数機がこの谷間に入ってきたって見張りから報告があったのよ」
「へぇ。相変わらずトレーズ派には腕のいいパイロットがいるな」
この谷間は、MSが通れるだけの幅はある。
だが、深く、それでいてかなり曲がりくねっているのを考えれば、少しでも操縦ミスをするとそのまま機体が損傷してしまうだろう。
そうなれば、どうなるのか。
考えるまでもなく、レジスタンスの餌食となるだろう。
レジスタンスにとっても、MSというは是非欲しい。
それが、空戦用MSのエアリーズともなれば、尚更だろう。
特に俺が見たところでは、このレジスタンスのアジトにMSはないようだし。
勿論、こことは別の場所に保管しているという可能性は十分にあるが。
ともあれ、MSがやって来る以上このレジスタンスの基地にとって致命傷になり得るというのは間違いない。
「どうするの?」
「さて、どうしたものか……」
綾子の言葉に、どうするべきかを考える。
まず、俺達が今回頼まれた仕事はあくまでもレジスタンスに補給物資を届けるというものだ。
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