ガンダムW
1740話
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格的な戦闘にはならないと判断していたのか、ともあれトロワは今の状況でも特に動く様子を見せてはいなかった。
それでも俺に視線を向けられれば、自分が動くのが手っ取り早いと判断したのだろう。
俺の方を見ながら、口を開く。
「シャドウミラーを率いている男と言えば、聞き覚えがあるんじゃないか?」
「っ!? そうだ、シャドウミラーの! 何でそんな重要人物がここにいるんだ? もしかして、中東連合はトレーズ派を倒す為にシャドウミラーを雇ったのか? そう言えば、以前友好関係を結ぶ事が出来たって言ってたよな」
矢継ぎ早にトロワに尋ねる男。
俺達の……シャドウミラーの力がどれだけのもなのか、中東連合の人間なら知っていても当然だった。
ましてや、目の前で俺に拳銃を……それも素手で破壊されたのを考えれば、こっちの実力を疑うといった真似はしないだろう。
「そうだな。雇ったのは間違いない。ただ、戦力ではなく物資の輸送を頼んだんだが」
「……は?」
先程と同じく、何を言ってるんだこいつはといった視線をトロワに向ける男。
その気持ちも分からないではない。
俺という戦力は間違いなく強力な戦力だし、補給物資の輸送を頼んだと言ってもどこにもその補給物資はないのだから。
「お前、何を言ってるんだ?」
「……言っても信じられるとは思っていない。アクセル、頼めるか? 何か出してみてくれ」
トロワの言葉に頷きを返す。
俺が補給物資を運んできたと言っても、実際にそれを見なければ、とてもではないが信じる事は出来ないだろう。
……そもそも、魔法が存在しないこのW世界で魔法を信じろという方が無理があるんだが。
ともあれ、このままでは話が進まないのは間違いないので、手っ取り早くこっちを信じさせる為に、大きめのコンテナを1つ取り出す。
これで拳銃や銃弾を多少取り出したところで、何かの手品だったり、俺が隠し持っていただけだろうと言われれば、それまでだ。
だが……このコンテナのように、とてもではないが隠し持てないような代物を堂々と見せつければ、向こうも手品だ、隠し持っていただけ、といった風に言う事も出来ない。
『おおおおおおおおおおおお』
そして実際、どこからともなくいきなり現れたコンテナを見て、レジスタンスの男達は揃って驚愕の声を上げていた。
トロワと話していた男も、それは同様だ。
まさかいきなり目の前にコンテナが出てくるとは、思いも寄らなかったのだろう。
……W世界の人間なら当然か。
「なっ、え? お、おい? え? これは一体……何がどうなってるんだ?」
コンテナを見ながら、しどろもどろになりながらトロワに尋ねる男。
「見ての通りだ、としか言えないな」
「まぁ、トロワの言葉だけで
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