ガンダムW
1740話
[1/5]
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
影のゲートから抜けた俺達の前に広がっているのは、一面の荒野だった。
草原という程に草は生えておらず、地面が剥き出しになっている。
一応これも砂漠だ。
普通の人が砂漠と言われて思い描くような……それこそTVとかで見るサハラ砂漠とかのような映像は、砂漠と呼ばれているうちの数割程度だ。
……いやまぁ、それはあくまでも俺の知識であって、他の世界での話だから、もしかしたらこのW世界では砂漠=砂の砂漠という可能性もないではないが。
事実、原作で出て来た中東はその殆どが砂の砂漠だったし。
ともあれ、今俺達の目の前に広がっているのは荒野と呼ぶに相応しい光景だった。
「ここでいいのか?」
「ああ、アクセルがこちらの要望通りの場所に移動してくれたのであれば、ここで問題はない筈だ」
トロワが周囲を見回しながらそう告げる。
五飛が普段は冷静な表情を微かに顰めながら空の太陽を睨み付ける。
俺は元々混沌精霊で暑さ……いや、熱さでも問題ないし、綾子も半サーヴァントだけあって普通の人間と比べればそっち方面に耐性はある。
トロワは中東連合として活動していた事もあって、ある程度この暑さにも慣れているのだろう。
そういう意味では、俺達と行動を共にしていた五飛は、空調の効いたコロニーやらピースミリオンやらを活動の場所としていただけに、慣れが少ないのは事実だ。
それでも直接文句を口に出さない辺り、我慢強さという意味では問題ないと思うが。
そうして俺と綾子で世間話をし、五飛やトロワに話を向けるも、短い返事だけという時間が数十分程続くと……やがてこちらに向かって走ってくる数台のジープ……軍用車を見つける。
「あれか?」
「……よく見えるな」
俺の視線の先で見つけたという事は、あくまでも混沌精霊としての力で見つけたようなものだ。
つまり、今のままではまだ他の連中には見つける事が出来ない。
それでも数分が経てば綾子もそのジープを見つける事が出来、それから更に暫く経ってトロワと五飛の2人もジープを見つける事が出来た。
そうしてやがて俺達の前に止まった4台のジープだったが、それに乗っている者達は不機嫌そうな視線をこっちに向ける。
「おい、トロワ。どういうつもりだ? お前達は補給物資を運んできてくれると、そう聞いていたんだがな」
どうやらトロワの知り合いだったらしい男が、半ば睨み付けるような視線をこっちに向けてくる。
だが、トロワはそんな視線を向けられても全く気にした様子もなく、頷くだけだ。
「そうだ」
そんなトロワの態度が、男には気にくわなかったのだろう。
懐から取り出した拳銃の銃口をトロワに向ける。
「分かってると思うが、俺達も遊びでやってるんじゃねえんだよ。トレーズ派の連中
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ