暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのはエトランゼ(異邦人) 再構築
2部 P・T事件
4章 海上決戦
決戦
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 俺となのははまだ夜が明けて間もない道を走っていた。
フェイトとの決着をつけるために。

 なのはは視線を自分の肩へと向ける。そこには、いつものフェレットの姿となっている友人であり、
魔法の師匠でもある――ユーノ・スクライアが乗っていた。
知り合ってあまり時間も経っていないが、今は心強く感じていた。

「なのは」

 ユーノがなのはの名前を呼ぶ。
ユーノが見つめる視線の先、怪我も完治したフェイトの使い魔である、アルフが狼の姿でなのはたちに並走していた。
綾もなのはの後ろを走るようについて行っている
しばらく走ること数分、目的地である海鳴臨海公園へとなのはたちは到着した。

「ここなら、いいよね。出てきて、フェイトちゃん」

 そうなのはが呟くと、すでに漆黒のバリアジャケットに身を包み、
その手に自身の相棒であり武器でもあるバルディッシュを握っているフェイトが姿を現した。

 美しい金髪をツインテールにまとめたフェイトがなのはの背後へと静かに降り立った。
手に握るバルディッシュは、すでにサイズフォームへと変化していた。
その後ろには影のように
漆黒の服装と目元が隠れるフェイスガードをしている
ゼロが姿を現した。

「フェイト! もう止めよう! あんな女の言うこと、もう聞いちゃ駄目だよ! 
このままじゃ、フェイトが不幸になるばかりじゃないか……だから、フェイト!」

アルフの悲痛な叫びがこだまする。だが、悲しみに表情を歪めながらも、
フェイトは首を縦に振ることは無かった。

「だけど、それでもわたしはあの人の娘だから……」

「フェイト……」

フェイトの言葉を聞き、アルフは悲しい表情で呟いた。
なのはは真剣な表情でフェイトを見つめ、自身の愛機であるレイジングハートを起動し、
純白のバリアジャケットを身に纏った。

「ただ捨てればいいってわけじゃないよね。
逃げればいいってわけじゃ、もっとない。
きっかけは、きっとジュエル・シード……だから賭けよう。お互いが持ってる全部のジュエル・シードを!
それからだよ。全部、それから……」

「…………」

 なのはとフェイトはお互いにデバイスを構える。
そんな二人をアルフとユーノは少し離れたところから、心配そうに見つめていた。

「わたしたちの全ては、まだ始まってもいない。
だから、本当の自分を始めるために……始めよう! 最初で最後の本気の勝負!」

 なのはの決意を込めた叫びと同時、戦いの火蓋が切って落とされた。

 俺はというとやつとの決着は今回ではないように思えた。
やつが動かない
まるでこの戦いを見ることが必要というぐらいに
俺達から場所を離れてみている
フェイトとなのはの戦いは、次第に激しさを増して
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