無印編
ジュエルシードを求めて
過去からの来訪者
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Master. Stanby ready,Set up.】
意識を集中し封印魔法を放とうとした時ーーー金色の光が猫を撃った。
「バルディッシュ、フォトンランサー連撃」
【Photon lancer. Full auto fire】
斧型デバイスの相棒、バルディッシュが魔力弾を生成しジュエルシードの暴走体を撃つ。
(まだ、子猫かな……)
決して良い気分では無いが他ならぬ母の頼みだ。まずは封印をし易いよう宿主を弱らせることにし、魔力で出来た弾丸を撃ち込んでいく。が、その弾丸は魔力による障壁に阻まれた。
「魔導師……」
ジュエルシードのものでは無い。第三者の介入。飛行魔法を発動し、空へ上がる。開けた場所にいたのは白いバリアジャケットをまとった同い年くらいの女の子。
「バルディッシュと同型のインテリジェントデバイス……」
「バル、ディッシュ……?」
殆ど独り言のようなものだったが、どうやら聞こえたらしくその子もまた独り言のように呟いた。
改めて目の前の女の子を見てみる。僅かに感じとれる魔力量こそ規格外だが、杖を構える姿、注意力は素人同然。それに、彼女に見えているのは私だけで上空に控えている彼に気付いた様子は全く無い。
「……ロストロギア、ジュエルシード。申し訳ないけど、頂いて行きます」
【Scythe form. Set up】
「…………っ??」
胴を一薙し魔力ダメージで昏倒させようとした時、多くの事が一瞬で起こった。
群青色のシールドがバルディッシュの一閃を弾くとそこからチェーンバインドが伸び、間髪入れずに上空から巨大な魔力反応。それは一度収縮すると、直径10cm程の砲撃となって向かって来た。しかし、私にそれが当たる事はさ無く、その砲撃との間に割り込んだ黒い影によって魔力は《吸収》された。
彼が超人的スピードで私とその魔法の間に滑り込んで攻撃を無効化したのだ。
「ーーー大丈夫か、フェイト」
「ありがとう。助かったよ、グレン」
「お前は……??」
突然の攻撃から守ってくれたキーラ君は同じく向こうに現れた人を見て驚いた様に言った。その人の髪の色から服装まで、とにかく黒い。そして手には黒い剣を持っていた。よく見て見ればその刀身に金属の輝きは無く、逆に光を吸いこんでいる印象がある。歳は私や金髪の子より少しだけ歳上だろうか。物静かな印象は見た目より大人びた雰囲気を醸し出していた。
「久しぶりだな、キーラ」
「……グレン、何故お前が……アリスの封印をどうやって……?」
「この子に助けられた」
雰囲気と会話の内容が不穏だった。さらに、キーラ君は今までに無いほど動揺し、声がかすれてい
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